AI、仲間たちと歌うことを楽しんだ『IT’S ALL ME』最終公演 20周年のフィナーレにAwich、¥ellow Bucksも登場
サポートメンバー一人ひとりとの音楽の掛け合いをじっくりと楽しむと、全員揃ってホイットニー・ヒューストンのカバー「I Have Nothing」を演奏。代表曲「Story」へとしっとりと展開した。サポートメンバーの演奏とともに、歌詞を噛みしめるように歌い上げる。仲間たちと音楽を楽しみ、余すことなくメッセージが音楽にされた本編であった。
アンコールに応え登場したAIはゲストを呼び込む。颯爽と現れたのはシンガーのMizkiだ。『アナと雪の女王2』の日本語版主題歌として話題になった「Into the Unknown」でパワフルにロングトーンを響かせ、「River」ではファルセットを美しく聴かせた。続いて「まさか出てくれるとは」と呼び寄せたのはラッパー・¥ellow Bucks。コラボ曲「THE MOMENT feat.¥ellow Bucks」を披露。ステージ上を行き来しながら低いビートにラップを乗せる。会場を魅了する¥ellow Bucksに感化されるようにAIのリリックにも熱が込められた。さらにゲストとして登場したAwichとは「Not So Different Remix feat.Awich」を披露。クールな歌声を披露するAwichの強さと優しさが垣間見える歌唱やしぐさ。2人でピースサインを掲げると、オーディエンスもそれに倣った。
次世代を担う仲間たちと音楽を奏でたAIは、この日リリースした新曲「アルデバラン」を披露。AIの歌声による壮大なバラードがストリングスやバンドによって切なさと強さを増す。
公演の翌日が誕生日のAIに、ピアノの演奏に続いて娘の押すワゴンでケーキが運ばれてくると、サプライズに驚きながらも感謝を述べる。「良い感じにみんなも年取っていきましょう」と笑いかけ「またライブやるので、そのときお会いしましょう」と、この先への意気込みを語る。幸福感が溢れるなか「ハピネス」のイントロがストリングスによって紡がれるとオーディエンスによる手拍子が加わり、パワフルなドラムが力強さを演出する。中心にいるAIが語りかけるように歌い、オーディエンスも呼応するように好きに身体を動かす。〈君が笑えば すべてが良くなる〉。AIにとってのたくさんの「君」に向けた言葉を残し、20周年は幕を閉じた。