OUKETSU TERRACE

【四万温泉】新スポット「OUKETSU TERRACE」で自然の中でアートと手打ちそばをどうぞ|群馬県

群馬県 アート そば 複合施設 るるぶ情報版(国内)編集部
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2024年5月、群馬県指定天然記念物の景勝地「四万の甌穴群(しまのおうけつぐん)」のすぐ近くに誕生した「OUKETSU TERRACE(おうけつてらす)」。アートギャラリーや手打ちそば店、気になるアートトイレなどからなる複合施設です。一体どんなところなのか、訪ねてみました。

Summary

「OUKETSU TERRACE」ってどんなところ?

OUKETSU TERRACE外観

自然豊かな四万川に、長い年月をかけてできたポットホール「四万の甌穴群」は、群馬県指定の天然記念物です。この景勝地のすぐ近くに完成したのが「OUKETSU TERRACE(オウケツ テラス)」。大きな屋根が特徴的なメイン棟にそば店、その奥にはひっそりとたたずむギャラリー、そしてアートを融合させた5つのトイレからなるユニークな複合施設です。

OUKETSU TERRACE梁

メイン棟は大きな1本の梁を通した大胆なデザインで、中央部分はむき出しになった梁を支える2本の柱があり、まるで巨大な鳥居のよう。四万温泉の入り口にあたるこの場所で、自然やアートにふれて、イマジネーションを膨らませるきっかけになれば、との思いで造られたといいます。

ギャラリー「龍の巣」では独創的な彫刻作品を展示

龍の巣

メイン棟の裏手、緑に囲まれた場所にはギャラリー「龍の巣」があります。ひっそりとしたたたずまいで、ここにアートが?と不思議な気分に。スライド式のドアを開けて中に入ります。

西島雄志「瑞雲 Zui-un」
西島雄志「瑞雲 Zui-un」

ぼんやりとした明かりの中に浮かびあがるのは、うずまき状の銅線を組み合わせて作品を表現する彫刻家・西島雄志さんによる「瑞雲 Zui-un」。龍をモチーフにした立体的な作品で、角度によって違った見え方に。また、少しずつ照明の明るさが変わるので、壁に映る陰影の濃淡によって印象が変化するのも楽しく、しばらく眺めていたくなります。西島雄志さんは、四万温泉がある中之条町で2年に一度開催される国際現代芸術祭「中之条ビエンナーレ」に度々参加していて、四万温泉の人々にも親しみのあるアーティストなのだそう。

トロトロそば湯もおいしい手打ちそば「Kachi SOBA」

Kachi SOBA

メイン棟にあるのは、こだわりの手打ちそばが味わえる「Kachi SOBA(かち そば)」です。オーダー後、支払いを済ませてから席に着くカジュアルなスタイルですが、味は本格的。時期によって厳選した国産のそば粉を使って毎朝手打ち、だしは厚切りにしたカツオ、宗田ガツオ、サバで取るというこだわりぶり。そして、そばつゆやそば茹でなど、すべてに四万川水源の水を使用しているのも大きなポイントです。

「にしんそば(温)」1600円
「にしんそば(温)」1600円

そばのメニューはシンプルな「ざる」、「かけ」各1200円をはじめ、全部で6種類ほど。定番のほかに季節に合わせた限定メニューもあります。今回は店長イチ推しの温かい「にしんそば」をチョイス。こちらのお店をプロデュースする同経営の老舗旅館「鹿覗きの湯 つるや」の料理長が自ら丁寧に下処理をして、トロトロになるまで煮込んだ身欠きニシンがそばとは別皿で提供されます。まずは、そのまま味わってみると、味がしっかり染み込んだ軟らかなニシンのおいしさが口の中に広がります。

にしんそば

続いておそばもひと口。程よいコシでそばの風味がとっても豊か。最後はニシンをおそばにのせて一緒に食べると、つゆとニシンのうま味が混ざり合って、よりいっそう深い味わいに。食べ方次第で違った味わいを楽しむことができました。ほかにもジューシーで風味豊かな「舞茸天そば(冷・温)」1500円、秘伝のレシピで味付けされた油揚げの「きつねそば(冷・温)」1400円など、どのメニューにも「Kachi SOBA」ならではのこだわりが詰まっています。

Kachi SOBA塩

テーブルには3種類の塩が用意されているので、冷たいおそばならまずは塩で食べるのもオツですね。単品でも注文できる「舞茸天ぷら」1000円につけるのもおすすめです。

そば湯

そば湯はセルフサービスで。カウンターのポットに入っているので、好きなだけいただけます。トロットロのそば湯は、ほかのおそば屋さんでもあまりお目にかかれないほど濃厚! そばつゆやお塩を加えて飲むと、体も温まって元気が増したような気分に。

トイレとアートが合体?!「+toilet」

公共トイレ

メイン棟の前には小さな建物が5つあります。実はコレ、アートを配した斬新なトイレなのです。近年、デザイン性の高い公共トイレが注目を集めていますが、ここ四万温泉にも誕生していました!

トイレ

こちらの展示作品も「中之条ビエンナーレ」に出展している群馬県出身の石工、齋木三男さんによるもの。各個室の外側に作品名が記載されているので、気になるタイトルの個室を利用するのも楽しそうですね。

齊木三雄(左)「clover」、(中央)「種」(右)「跡」
齋木三雄(左)「clover」、(中央)「種」(右)「跡」

各個室には1点ずつ作品が展示されています。全くのプライベート空間で1つのアート作品と向き合えるというのも貴重な体験かもしれません。眺めたり、触れたりして五感で作品を体感してみましょう。

「OUKETSU TERRACE」へのアクセスは?

pixta甌穴

「OUKETSU TERRACE」は、「四万の甌穴群」と駐車場が共有なので、観光と合わせてランチやひと休みに立ち寄るのもおすすめです。長い年月をかけて川の流れによって造られた、自然のアートともいえる甌穴と、現代アートの作品を合わせて楽しんでみては?。
※2024年末ごろまで上流の工事の影響で水量が増加しているため天然記念物の甌穴は見ることができなくなっています。

「OUKETSU TERRACE」へのアクセスは
■車で
関越自動車道渋川伊香保ICから国道17号・353号経由で1時間です。
■電車・バスで
JR中之条駅から関越交通バス四万温泉行きで23分、四万温泉からは中之条駅行きで8分、四万甌穴前下車すぐです。
■駐車場
約25台

■OUKETSU TERRACE(おうけつ てらす)
住所:群馬県吾妻郡中之条町四万 3497
TEL:0279-64-2290(森のカフェKISEKI)
営業時間:ギャラリー「龍の巣」10〜16時、「Kachi SOBA」10時30分〜15時、「+toilet」10〜17時
定休日:不定休


Text:山田美恵
Photo:伊藤晴世

●店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています
●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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