2018FIFAワールドカップロシア大会もいよいよ明日の決勝戦をもって終了を迎える。
ちょうど一ヶ月間の開催となったが、この一ヶ月の間に私自身の生活リズムも昼夜逆転してしまい、顔にはニキビが数箇所できることになった。

しかし、それも明日の決勝戦をもって終了となる。
その後は生活のリズムを一気に昼型に戻そうと思っている次第である。

決勝トーナメントにおいては、最終ラウンドの決勝まで勝ち上がったのはフランスとクロアチアとなった。
率直に、フランスの方のブロックに関してはポルトガル(4位)・フランス(7位)・アルゼンチン(5位)・ブラジル(2位)・ベルギー(3位)といったようにFIFAランク上位の強豪が集中した。

対して、クロアチアのブロックではランキング10位内のチームといえばスペイン(10位)とスイス(6位)だけ。
明らかにフランス側の方が過酷なブロックであったことは言うまでもない。

つまり、フランスに関しては修羅の道を歩いて決勝まで駆け上がり、一方のクロアチアにおいては楽な道を歩いたと言うことができる。

・・と、考えた時に今大会の優勝国にはフランスが相応しいといえるかもしれないが、特に日本人の視聴者においてはクロアチアを応援する人が思いのほか多いのではと思う。
かくいう私も決勝戦ではクロアチアを応援しているのだが、その理由を書いてみよう。

クロアチアを応援したくなる5つの理由

クロアチアのサッカーは面白い

ある程度試合を見させてもらったが、クロアチアのサッカーは面白かった。
クロアチアのサッカーはフランスのような堅守速攻ではなく、パスを繋ぐタイプのテクニカルなもので、今大会の日本のサッカーに近かった。

特に今大会の日本代表の試合は過去に例を見ないくらい面白いものであったが、クロアチアにおいても同様だった。
そして、コツコツとパスで繋ぐタイプのサッカーにおいては応援したくなる魅力がある。

それが、前線にロングボールを入れるのみのパワープレイ主体のサッカーであると、見ていて面白くないし応援する気にはなれないのだが、特にクロアチアのようなテクニカルなサッカーにおいては日本人の気質からすると応援したくなる人が多いのではと思う。

決勝戦までのプロセスにストーリー性がある

ブロックの状況としては、フランス側の方が修羅の道であったが、実際に修羅の死闘を演じて決勝までたどり着いたのはクロアチアの方だった。

まあ、それはクロアチアがFIFAランキング20位というように、フランスよりも格下であることが原因の一つであったと思われるが、何しろ決勝トーナメントのすべての試合が延長戦での紙一重の勝利となっている。

しかも、1～2回戦ではPKでの勝利。
さらに、1回戦と3回戦では先制されたあとの逆転勝ちを収めている。

とにかく、決勝までの3試合すべてにおいて“劇的”な展開だった。
それらの試合を見せられてしまうと何となくクロアチアを好きになってしまう。
ゆえに決勝戦においてもクロアチアに勝ってほしいと思う人は少なくないだろう。

また、予選リーグのアルゼンチン戦も衝撃的だった。
あの南米の強豪アルゼンチンに3-0で勝っており、一瞬何がおこった！？と思ってしまうレベルの話である。
この試合結果によってクロアチアというチームに惹きつけられた人も多かったのではないだろうか。

モドリッチの魅力

試合を見ていて目を引かれるのが10番のルカ・モドリッチである。
彼はクロアチア代表のキャプテンであるが、彼の所属チームであるレアル・マドリードでも10番を付けおり、同様にキャプテンである。

ご存知の通りレアル・マドリードはUEFAチャンピオンズリーグを3連覇中の世界最高のクラブチームである。
その世界最高のクラブチームで10番を付けているのだから半端ではない。

そして、私が凄いと思うのは彼の体格である。
率直に、身長172cmの体重65kgというスポーツ選手としては明らかにきゃしゃな体格であるのに、なぜこれほどのステージで活躍できているのか謎である。

私自身はサッカーのことがあまり分からないが、モドリッチのプレイスタイルにおいては体格はあまり関係ないというか、それをカバーするだけの才能を持っているということは何となく分かる（そうでないと今のステージで活躍できるわけがない）。

にしても、試合を見ているとあの体でよくやれているなと思ってしまう。
そして、恵まれた体格でなくても、努力次第で第一線で活躍できるということを証明しているモドリッチこそ応援したくなるのだ。

下馬評ではクロアチアが圧倒的に不利

決勝戦のオッズでは、bet365でフランス1.9倍のクロアチアが5.0倍。
ウイリアムヒルではフランス1.85倍のクロアチアが5倍で引き分けが3.1倍となっている。

以上のように、圧倒的にフランス有利のクロアチアは不利となっているわけだが、それに関してもクロアチアを応援したくなる要因の一つである。

特に注目のデータとしては、ワールドカップの決勝戦において優勝未経験の国が優勝経験のある国に勝ったケースは過去に2回しか存在しておらず、その2回とも自国開催の国であった。
（1966年イングランド大会ではイングランドが初優勝）
（1998年フランス大会ではフランスが初優勝）

以上の法則に当てはめると、優勝経験のあるフランスに対して、自国開催でないクロアチアは勝つことが極めて難しいとなる。

それに加えて、クロアチアは準決勝から決勝までの休みの期間もフランスより1日少なく、度重なる延長線で体力を消耗している。
とにかく不利な状況ばかりが目立つクロアチアなのだが、そのような苦境に立たされたチームであるからこそ応援したくなってしまう。

ジオンの匂いがする

クロアチアで代表的なクラブチームであるディナモ・ザグレブという名前がいかにもジオンっぽいが、ガンダムに例えるなら「連邦軍＝フランス」で「ジオン軍＝クロアチア」である。

まず、フランスとクロアチアの国内リーグを比較してみた時に、フランスの方が圧倒的に規模もレベルも上回っているので、基本的な地力はフランスの方が上である。
さらには、フランスは戦時中の植民地などの関係でアフリカからの移民が多く、多国籍なチーム構成でありとにかくフィジカルが強い印象。

つまり、そもそもの国力に雲泥の差が存在しており、言い換えると大国と小国の戦いであると言っていい。

ただし、クロアチアは小国ながらも屈指のメンタリティを持ったチームだ。
何しろ初出場の1998年フランス大会でいきなり3位という結果を残している。

それらの結果を見てみても、このクロアチアというチームには特別な何かがあるような気がしてならない。
K-1のミルコ・クロコップもすごいファイターだったけど、なんかあるんだろうねこの国には。

▽そういえばクロアチアとジオン公国の国旗も似て・・ないか

以上が、ワールドカップの決勝戦でクロアチアを応援してしまう5つの理由でした。
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