２０１４年Ｗ杯ブラジル大会まで間近に迫った中、今大会で最も注目を集めるブラジル代表ＦＷネイマールが、トレーニングセッションに現れた一人の少年に対して粋な計らいをしていたことがわかった。

　現在、リオデジャネイロ近郊にあるテレソポリスで、１２日に控えるクロアチア代表との開幕戦に向けて調整を続けるセレソン。今大会での成功を期待して多くのギャラリーが集まった８日のトレーニングセッションでは、ちょっとしたハプニングが起こっていた。
　日もだいぶ暗くなった午後のトレーニングセッションを映した現地メディアの中継映像には、暗闇に紛れた一人の少年がカメラを抱えながらピッチに侵入する姿が－。だが、当然厳重な警備態勢が敷かれているため、この少年は２人の屈強な警備員に捕まり、ピッチの外へと連れられて行った。
　すると、この騒ぎに気付いたのか、ピッチの逆サイドにいたネイマールは、カウンターチャンスさながらの猛ダッシュで連れ去られる少年を追う。そして、警備員に一言二言事情を説明すると、少年をチームメートの元へと連れて行った。
　ネイマールとともに現れた少年を快く迎え入れたＤＦマルセロ、ＤＦダビドルイス、ＭＦビリアンの「カーリーヘアー３兄弟」と、キャプテンのＤＦチアゴシウバ、ＭＦルイスグスタボの５人は、少年のカメラで記念撮影。最初はネイマールがカメラマン役を買って出ると、その次はチアゴシウバにバトンタッチ。
　「世界最高のＤＦ」と評される同選手は、試合中のラインコントロールさながらのコーチングで少年とチームメートをベストなカメラポジションに誘導し、シャッターをパシャリ。また、気の利く男は最後に少年とネイマールの２ショットも忘れなかった。
　ピッチへの小さな侵入者に対しても寛大な対応を見せた「ブラジルのアイドル」は、大会前にまた一人のファンを魅了したことだろう。
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