Ｗ杯アジア２次予選シリア戦（８日、オマーン）、親善試合イラン戦（１３日、テヘラン）に臨む日本代表メンバー２３人が１日、発表された。
最終予選進出への最大のヤマ場となる一戦に向け、バヒド・ハリルホジッチ監督（６３）はＦＷ南野拓実（２０＝ザルツブルク）を初選出。
１８年Ｗ杯ロシア大会のエース候補として英才教育を施す方針を示唆した。

スクリーンに南野の顔が映し出されると、ハリルホジッチ監督が賛辞の言葉を並べた。

「非常に面白い選手。現代フットボールに適応するアタッカーで、右も左もできる。彼のプレーで一番面白いのが、ボールのない時の動き。
ゴール前でフリーになってフィニッシュの時に顔を出せる。常に点を取る、もしくは取らせる位置にいる。
日本代表はゴール前の効率性でハイパフォーマンスになっていないので、彼が必要」

さらに指揮官は「数年後、日本にとって、物凄く効果的な選手になると予測している」と南野を１８年Ｗ杯ロシア大会のエース候補に指名した。
アタッカーの位置には本田、香川、清武、原口、宇佐美らがおり、定位置争いはし烈。
８日のシリア戦は負ければ自力での１位通過が消滅する２次予選のヤマ場で、
南野に出場機会を与えるかは微妙だが、緊迫感漂う一戦でベンチ入りさせることで成長を後押しする狙いもある。
１１日間に及ぶ合宿中には個人面談も予定しており、英才教育を施していく方針だ。

ザルツブルクで２季目を迎えた今季の南野は公式戦１３試合８得点とゴールを量産。
９月１２日のグレディヒ戦では霜田技術委員長、Ｕ―２２日本代表監督を兼任する手倉森コーチの視察する前でゴールを決めた。
ザッケローニ政権下の１４年４月の日本代表候補合宿に参加。１４年Ｗ杯ブラジル大会では予備登録メンバーに選ばれたが、日本代表選出は初となる。

０２年Ｗ杯日韓大会のチュニジア戦で森島寛晃の決勝弾を見た時からＡ代表入りを目標にしてきた。
「Ｗ杯はサッカー選手の夢やし、そこに行くためにサッカーをやってきた」と語る２０歳が、指揮官の大きな期待を背負い、ロシアに向けた一歩を踏み出す。

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2015年10月2日 05:30

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南野を代表初招集したことを発表するハリルホジッチ監督