image credit:ガールズ&パンツァー
映像娯楽であるアニメには当然のように音も使われていて、音は没入感などに大きな働きがあります。
海外の掲示板でアニメの音について語り合っていました。
引用元:reddit.com
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●投稿主
自分はアニメの”音”オタクでみんなアニメの音についてもっと語るべきだと思う。
自分がそのアニメを気に入るかどうかの大きな要素の1つがサウンドデザイン。
残念ながらあまり話題に上らない部分ではあるんだけど音は世界観の構築や没入感など様々な事をもたらしてくれる。
最近友達に勧められて『キルラキル』を見たんだけど凄く楽しかった。
面白いしアクション満載でプロットも盛りだくさんだったし、何よりサウンドデザインが絶妙に良かった。
例えば針目縫が登場する時に流れてくる彼女のテーマソング。
本編を見ずに彼女のキャラデザ(ドリルヘアでピンクまみれの可愛い女の子)だけを見てこの曲を聞いた場合、きっと”なんでこんなに可愛い女の子なのに不思議と暗くて重い音なんだろうか……もっと軽い音楽の方が合ってるんじゃ”と思うだろう。
でも本編を見たらこのテーマソングがより腑に落ちるようになる。
テーマソングやこういうキャラのテーマソングは映像情報と合わさって見る者に情報を届けてくれる。
そして没入感のためのサウンドデザインもある。
臨場感を与えてくれる効果音や集中力をもたらしてくれる音だ。
その好例の1つが『幼女戦記』の爆発音。(youtube)
深い低温で他の音よりも若干大きく、爆破後のハイピッチな破砕音が視聴者の興味を引き、まるでその場にいるような感覚を与えてくれる。
どの爆破もパワフルで、耳に音が届くたびにそのパワーを感じることができる。
そしてアニメはエネルギッシュな音楽に満ちている。
キャラが持っているエネルギーと同じエネルギーを持つ歌は視聴者を鼓舞し行動を起こしたくさせる。
席に座りながら踊らずにはいられなくなるはずだ。
それを正しく行っている好例が『僕のヒーローアカデミア』のサントラ『戦闘訓練』。
誰かとスパーリングをしたくなるエネルギッシュでアップビートでジャジーなトーンだ。
キャラクターの持っているハッピーなエネルギー満載で、それを視聴者に届けている。
だからみんなには良いヘッドフォンでアニメを聞くことをお勧めする。
そうすればアニメスタジオがそのアニメのサウンドに込めた努力(あるいはその足りなさ)に気づくかもしれない。
アニメの楽しみの別の面を開いてくれるし、更に細かなディテールにも気付くかもしれない。
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『ガールズアンドパンツァー』はアニメの中で最も素晴らしいサウンドデザインだし、BGMや声を入れずに効果音だけのシーンもある。
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↑可能な限り最高の作品にしようというスタッフが作った可愛い女の子達が戦車に乗る日常系アニメだよな。
信じられないくらい凄いサウンドデザインが戦車1台1台に個性を加え、戦闘に命を吹き込み、サウンドと同じくらい素晴らしいサントラの助けにもなってる。
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>『ガールズアンドパンツァー』はアニメの中で最も素晴らしいサウンドデザイン
サウンドデザインだったら『人狼 JIN-ROH』だろ。(youtube)
でも最近の『荒野のコトブキ飛行隊』もそうだけど確かに水島努監督はいつも音に凄くこだわってるな。
でも個人的にはどちらの作品も静かなシーンで流れる浜口史郎の音楽の方が好きかな。
あとサウンドデザインとディレクティングが素晴らしい監督といえば佐藤順一監督(『ARIA』等色んな作品で音響監督を務めてる位だ)。
個人的には『プリンセスチュチュ』が好き。
(クラシック音楽の使い方が最もうまいアニメだと思う)
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音響監督の伝説的存在といえば明田川仁。
彼の手掛けた作品はみんな最低でも5作品は見てると思う。
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↑最低でも5作品?
タイトルをAから探してBに行くまでに5作品見つかったぞ。
良い音響監督で音がしっかりしてる作品ばかりだ。
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人気作の80%は明田川仁か岩浪美和が関わってると思う。
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明田川仁の作品リストを見てみたけど凄く多くの作品を手掛けてるし、特に凄いと思ったのはそのほとんどの作品でサウンドデザインに対して何も言うべきことがないという点。
自分はサウンドデザインには結構うるさい方で大抵一言物申してしまう方なんだけど。
『血界戦線』なんかは気付かないくらいに音が凄く自然で恐ろしい位作品にフィットしてる。
とんでもない事だよ。
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まだ見てないなら『荒野のコトブキ飛行隊』を是非見て欲しい。
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↑アニメで最も素晴らしいドッグファイトシーンが見られるな。
効果音が素晴らしいだけじゃなく、そういうシーンではBGMがなくて台詞もわずかだからより没入感を得られる。
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↑このスレッドを見た時に真っ先に『荒野のコトブキ飛行隊』に出てくる飛行機のワイヤーの振動音が頭に浮かんだ。
正直それがなくても気付かない人は多いと思うけどこういうディテールに対するちょっとしたこだわりが本当にクールだ。
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ジョジョ5部の事を言わないとな。
かっちょいいサントラ以外にもスタンドを際立たせるために(駄洒落じゃないよ)スタンド毎に異なるサウンドエフェクトが用意してある。
ゴールドエクスペリエンスの命を与える能力の時に発生する音、スティッキィ・フィンガーズのジッパー音、エアロスミスの銃声やプロペラ音、ビーチボーイズのリールの巻き取り音、まだまだある。
特に気が付いたのはムーディブルースのダイアル音。
型破りな能力のための型破りな音なんだけど、何故か完璧にマッチしてた。
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↑これは同意。
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音や音楽がなかなか話題に上らないのは信者の会話に入れずらいからだと思う。
絵やアニメーションの場合は”あのフレームは~”とか言えるし、覚えてる色や動き、映像も言いやすい。
見た目とかを映像を用いずに説明したり会話するための語彙も多いし。
音はそうとは限らない。
楽器の種類や音の高低、一般的な言葉だったらあるけど、上手く説明する方法を知らない場合はなんでその音楽や音が上手く働いているのかを説明するのは凄く難しくなる。
ミュージシャンだったら技術用語を使ってキーやリズム、構成をもっと上手く説明できるけど、それは知識を持ってないと追いかけていくには難しすぎる。
なので音についてよく分かっている人同士での会話になってしまうわけだ。
サウンドはアニメ視聴の半分を占めてる。
凄く重要な部分であり、アニメが単に漫画のコマを動かして声を付けただけでなく、アニメとしてきちんと独立している事の理由でもある。
足音から爆発音、BGMから天候などの環境音、果ては声がきちんと溶け込んでいるかどうかすらもアニメの楽しみ方に大きな影響を与えかねない。
静けさですらそうで、パワフルな場面での静寂の使い方はそのシーンを形作るのに重要だ。
良いサウンドは会話や映像と同じ位物語を伝えてくれる。
キャラへの理解、シーンの緊張や緩和、その瞬間の理解を促してくれるし、上手くやれれば映像なしで音だけで内容全体を切り替えることだってできる。
音楽と映像が1つになった時、視聴者にとって本当に特別なものになれるんだ。
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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』と鷺巣詩郎の作る曲。
サウンドデザインと音楽がとにかく良い。
特に好きなのは3.0の冒頭10分で、鳥肌立ちっぱなし。
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↑冒頭のために劇場で見たけど最高だった。
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上手くやってる作品は話題になってるよ。
ガンダムは結構サウンドの事が語られてるし他のロボアニメもそうだね。
他のアニメに関してサウンドが話題になるかどうかは内容によることが多い。
それからサウンドデザインという場合は一般的に効果音やそれに関連する仕事を指すことが多い。
音楽は作曲家の管轄下。
この2つは基本的に別の仕事なんだ。
で音響監督は音楽と効果音、声の全てのバランスを上手く取るようにするのが仕事。
アニメの効果音、音楽、声全ての事を言ってるならそれぞれ別々に語らなくちゃいけない。
追記:
弟は音楽とサウンドデザインの勉強をしていて、いつか音響監督か作曲家になるのが目標だ。
今は学区内の音楽指導教師をしてる。
教えるのを楽しんでるように見えるけどいずれ自分の時間を作ってサウンドと音楽作りの実績を作り、いつかそういう仕事を掴むと思う。
弟と自分は音楽一家の生まれで一緒に音楽を演奏しながら育ってきたんだ。
オーケストラもしたことがある。
自分は事故が元でその道を発たれてしまったけど弟は続けてる。
自分は美術学校で音響やサウンドデザインを専攻していて、映画専攻のルームメイトをサウンド関係について手助けしたこともあるけど、自分ができるのはその範囲。
弟は元々音楽専攻だったんだけど心臓の手術で2年間休学してから専門学校に通ってサウンドデザインとサウンドエンジニアリングで学位を取った。
その後で州の学校で音楽の学位を取って(それで今の仕事に就いた)いるから、オーディオ業界の仕事に必要な条件は全て備えていて、あとは経験を積むだけになってる。
という事で自分達は音楽と共に育ちサウンドデザインの経験があるから弟が来た時はアニメの音楽の話をすることが多い。
自分達2人の会話には誰も入ってこれないのが面白い。
アニメの素晴らしいサウンドや音楽について話すことも多くて、そういうのは他の人にはなかなか説明しにくいんだ。
友達は全然サウンドの事を気にしてなくて、かいつまんで話そうとしたら”いや、別に気にしてないから”と言われた(笑)
でも音は作品の半分を占めるわけだしアニメ制作には凄く重要だから(音楽を除いて)あまり語られてないのは残念だよ。
没入感のあるサウンドデザインやサウンドディレクションをしてるアニメがあると嬉しくなる。
『田中くんはいつもけだるげ』はその部分が凄く良かった。
凄く軽くてスローなBGMに柔らかな効果音とパステルカラーな色調、柔らかな会話が合わさって最高に心地よい作品が出来上がってた。
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>アニメの効果音、音楽、声全ての事を言ってるならそれぞれ別々に語らなくちゃいけない。
それがサウンドディレクションだな。
上で行っているように音響監督の仕事内容。
音楽が凄く良い場合は普通に語られてると思うし作曲家もクレジットされてる。
声優の素晴らしい演技も凄くわかりやすい。
でも全ての音をアニメの中で協調させるように監督する音響監督については気付いてない人も多いと思う。
『SHIROBAKO』の中でサウンドキューのピッキングから声優の演技監督まで音響監督の仕事が描かれていたのを覚えてるよ。
だからアニメでサウンドが凄く良かった場合、真っ先にその名誉に預かるのは音響監督だと思う。
どのアニメのサウンドディレクティングが一番かはわからないけど、最近のアニメで良かったのは『あそびあそばせ』、『ひとりぼっちの○○生活』、『荒野のコトブキ飛行隊』かな。
こういうアニメはビデオクリップもたくさん作られてる。
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なんであまり語られてないかと言うと、サウンドデザインの仕事がみんなよく知らないからだと思う。
サウンドデザインの経験や勉強があまりない人は細かい部分についてあまり語りたがらないだろうし、ほとんどの人が理解できるのは”サウンドが凄く落ち着く”とか”この不気味な音楽はこのキャラに凄く合ってる”位なんでサウンドデザインについての議論はなかなかできないんだ。
自分が例に挙げたいのはシャフトの『ひだまりスケッチ』や癒し系アニメ。
ベースレベルに特別なものは何もないし、通常だと癒し系は過剰にクリエイティブには出来ない。
でも効果音はどれも粒だっていて素晴らしく、調和のとれた素晴らしいサウンドデザインになってる。
でも音の良さを知るにはアクションシーンの低音を効かせた音を聞くだけじゃなくて、音の多様性、歪み、フィルターなんかにも集中しなくちゃいけないから理解するのが難しいんだ。
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↑『ひだまりスケッチ』について言う人がいて良かった。
このアニメはシンプルなんだけどあらゆる部分がよく出来てる。
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『少女終末旅行』は音も音楽も凄く良かった。
特に雨の場面の音。
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『シンフォギア』の何が凄いって、場面の迫力に合わせるために挿入歌を再レコーディングしてるところ。
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↑更に凄いのはシンフォギアの声優がライブイベントで言ってたんだけど歌は全て声の収録時に一緒に歌ってるらしい(編集なしで)
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↑第1期はCD用にレコーディングしたものを作品内で使い、(確か)第2期と第3期はメインの収録が終わった後に挿入歌だけ別にレコーディングを行い、4期と5期は声の収録と同時に行ってたんだと思う。
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サウンドデザイナー参上。
みんな『メイドインアビス』を見るんだ。
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↑キネマシトラスのサウンドデザインはどれも凄く良い。
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『リズと青い鳥』はアニメのサウンドデザインでかなり革新的な事をしてた。
効果音や室内のトーンがBGMに組み込まれていて、テンポもシーンに合うように計算されてた。
しかもそれだけじゃ足りないのか楽器の音も高校で使われてるモデルから録られてるんだ。
(クライマックスでは映像の被写界深度の浅さに合わせて音もEQ/ミキシングされてて凄かった)
音は没入感にかなりの影響を与え、作品世界に説得力を持たせる力もあります。
向こうでやってないにしてもこっちで見た人の話とか