エムバペの悪童化を心配する声…遅延行為はネイマールからの影響?

 

エムバペの悪童化を心配する声…遅延行為はネイマールからの影響?
(c)Getty Images

FIFAロシア・ワールドカップ(W杯)準決勝が7月10日に行われ、フランスがベルギーに1-0で勝利した。

地元開催だった1998年大会以来20年ぶりの優勝を目指すフランスが決勝へ駒を進めたが、この試合終盤に見せたフランス代表FWキリアン・エムバペ選手の行動に賛否が寄せられている。

20年ぶりの優勝にフランスが王手

試合は両者ともに対戦相手をよく研究した好ゲームだった。ベルギーはマルアン・フェライニ選手がポール・ポグバ選手を対応し、ポグバ選手を釣り出してできたスペースをエンゴロ・カンテ選手にカバーさせることで中盤で優位に立とうとした。

対するフランスはオリヴィエ・ジルー選手、アントワーヌ・グリーズマン選手がベルギーのボランチ2人とマッチアップし、攻撃時のビルドアップに関わらせないことで中央からの攻めを消し、ベルギー得意のカウンターも発動しにくい状況にしていく。

立ち上がりはややベルギー優勢も徐々にフランスが赤い悪魔の戦術に適応を見せる。後半6分にCKからサミュエル・ユムティティ選手のヘディングでフランスが先制した。

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1点先制したフランスはリードを守り切る戦いに切り替えていく。グリーズマン選手は中盤まで下がってボールを受けてパス回しに参加し、守備でも献身的な働きでチームを支えた。

前半はフェライニ選手とのマッチアップで苦労させられたポグバ選手も、リードを奪った展開では逆にゴール前でフェライニ選手の高さ対策に活きる。

ディディエ・デシャン監督のベンチワークも冴え渡り、最後まで付け入る隙を与えず約2年間続いたベルギーの無敗記録をストップした。

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エムバペの遅延行為はネイマールからの悪影響?

試合を重ねるごとに完成度を増すフランスの強さが際立った試合だが、後半アディショナルタイムに見せたエムバペ選手の行動に世界中のサッカーファンから賛否が集まった。

1点リードを守り切りたい場面でエムバペ選手は相手のスローインにボールを渡さず、そのまま持って時間稼ぎをしたのだ。エムバペ選手は遅延行為でイエローカードを受けた。

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こうした行為にネット上ではパリ・サンジェルマンのチームメイトで、ブラジル代表FWのネイマール選手からの悪い影響という声が集まっている。

「エムバペは1年でネイマールから多くのことを学んだ」

「エムバペはネイマールみたいなウザいやつになりつつある」

「ネイマール演劇学校の卒業生エムバペ」

強敵相手に1点リードの場面では、ある程度の狡猾さも必要と理解を示す声もあるが、あまり悪童イメージがついてほしくないと心配する意見が多い。

世界中で行われたネイマールチャレンジ

もともとPKをもらうためのシミュレーション(ファウルを受けてないのに自分から倒れる)が多いと言われていたネイマールだが、今大会ではVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されたこともあり、これまで以上に倒れ方が注目された。

グループステージ第2節のコスタリカ戦ではネイマールが大袈裟に倒れ、一度はPKが宣告されるもVARで覆った。

ネット上では、ネイマールの倒れ方や痛がり方を真似する「Neymar Challenge」が世界規模で行われ、良くも悪くも知名度や影響度の高さが表れた。

勝ちたい気持ちとフェアプレー精神のバランス

今回は「スポーツマンにあるまじき行為」として、その行動に批判が集まってしまったエムバペ選手。

ただ、あれは「なんとしても勝ちたい」という気持ちが前に出すぎてしまったからこその行為だということもわからなくはない。実際に、その点に賛同する人は少なからずいた。

エムバペ選手は若干19歳ながらもフランス代表のエースナンバーを背負い、グループステージから見せた活躍でいまや全世界の注目を集めている。

今回は遅延行為で批判の声が多く寄せられてしまったが、素晴らしい才能を持ち合わせるプレイヤーとしてエムバペ選手のこれからのキャリアに注目していきたい。

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