さすが健太！そこにシビれる！あこがれるゥ！ : Nakasu Yatai Naga Hama Ra-Men Shodai Kenta Tokyo Koenji Honten

来るか来ないかわからない台風10号に踊らされ、日本列島は大混乱。そんな中で立ち上がるのが高円寺の漢の中の漢。

いつも通りの開店12時前。いつものように高円寺のラーメン健太の前は開店前で大行列ですが、いつものようなカ○アゲのような光景がないまま開店を迎えます。

初めて来たような2人組がいつ代金を払えばいいのか、オロオロしながら千円札を握りしめていました。前情報では先に1000円払うとか何とか言ってたよね、とかオロオロ。そんな二人の前にラーメンが置かれ、「今日は振る舞いやけん、お金はよかよ」と。椅子から崩れ落ちそうな程びっくりした光景がこの日何度も繰り広げられた事でしょう。

直前にXでの告知していたので私は知ってはいましたが、どうやら台風の影響で福岡から取り寄せている麺が充分に届かず、杯数が限定される為無料で振る舞ったという事です。本来なら1000円で替玉し放題ですけど、それもできない為そういう事に。店を開けないという選択肢もあるなか中、これは中々できないものです。

振る舞いですので、もちろん替玉は無し。チャーシュー、海苔も無し。ねぎは有り。卓上の高菜も紅生姜も味の素も無しでごまのみ。剥き出しの健太のラーメンが頂ける滅多にない機会でした。

いつもは替玉を必ずするので、あまりゆっくりとスープを味わった事がない気がしたのでじっくりと。するとやはり豚骨スープとしては異端なのか、それともこれが本来の長浜豚骨なのか、とか、どうでもいいくらい出汁が効いた美味すぎるスープ。豚骨臭さだけで何もかも上手く纏まってる感じが唯一無二の味がしました。

東京の人にも本場九州の人にも愛される健太のラーメンですが、何と言っても人が群がるのは健太さんの漢気に惚れてる為。豚骨くささ以上に漢くさいラーメンに惚れているのです。

1000円ぽっきりで腹一杯とんこつラーメン食べれるのはもはや高円寺名物。ぶっ飛ぶアイテムも加わり東京のとんこつラーメンでは無敵です。

そのアイテムは卓上に味の素。いわゆる化学調味料と言われるもので、それが入っているラーメンは珍しくはないですが、卓上に堂々と置いてあるのは初めてみました。比較的この化調を使用している九州のラーメン屋でも見たことないです。

化調の善し悪しはここでは置いておき、この健太の無限替玉システムにはうってつけのアイテムかとは思いました。替玉をするたびに湯上げした麺からの水分でスープがどんどん薄まるからです。

元々があっさりめの出汁が効いたようなとんこつスープですので、替玉の度に少し味の素をかけることで、最後まで旨味の部分はキープできます。久々にとんこつラーメンでスープを飲み干してしまいそうなくらい、イカしたとんこつスープになりました。

これほどシンプルにスープと麺だけを楽しめるのはとんこつラーメンだけに限らず、ラーメン全体を見ても稀うな存在感です。

この夏1番暑かった場所。高円寺の健太。

券売機の故障により、この夏から導入された豚骨ラーメンのサブスク制。と勝手に言うとりますが、ただ1000円持ってくればラーメンと替え玉を何杯でも、そして卓上の高菜も紅生姜もにんにくもご自由にという事です。その反面、サービスで出されていたゆで卵は無くなり、別料金でのトッピング類も無くなりました。

1000円を渡せば後は席に着いてラーメンをひたすら啜るだけです。麺のかたさとかは聞かれませんが、充分かたいので、何がなんでもどんなお店でもカタ麺至上主義の人でも満足するかと思います。

冷房が効いてない店内で、超絶の熱々スープ。たぎってますね。このたぎり具合が豚骨の発酵具合よりもフレッシュさが際立つスープとなっております。豚骨臭さは存分にありますけれどかなりクリアでさっぱりしたスープです。この具合が女性にも人気がある由縁ですかね。

高菜、紅生姜、ニンニク、ごま等の味の変化を加えながら、替え玉をしっかり2杯。半替え玉にも対応してくれるようです。

若い頃に九州の博多近辺でラーメン食べてた頃は、豚骨スープとカタ麺とネギさえあれば、チャーシューとか玉子とか要らんよなあ〜と思いながらひたすら啜ってました。そん時の思い出が真夏の高円寺でふとよぎりました。

よく言われる東京にはあんまり本場の豚骨ラーメンが無い問題。本場の豚骨ラーメンとは何を指すのかがフワッとしてますのでこの問題が独り歩きしてますが、本場っぽいということで超絶人気店になってしまっている健太さん。ただ本場の豚骨ラーメンの真理としてこれだけは間違いないのは、本場の豚骨ラーメンは絶対的に臭いという事。

という訳で変わらず大行列作ってます高円寺の早稲田通り側にある中洲屋台のお店。並んでる時の豚骨臭さに誰も怯まず並んでいます。九州に住んでいた時は何も感じなかったこのスメルも、高円寺で嗅ぐとやはり一際それこそ異臭騒ぎのレベルとして感じてしまいます。

システムは前から少し変わっていて、食券を買うと下の箱に入れ、自分が購入したものは申告するシステムです。麺の硬さ等もこの時伝えます。ラーメン【900円】にねぎ【100円】を購入。ネギの普通（麺の硬さ）と伝え、紙コップの水とレンゲ、そしてサービスのゆで卵を持って席につきます。ゆで卵を剥きながらラーメンを待つスタイルは中洲の文化というか、一蘭の文化ですね。一蘭のゆで卵より断然剥きやすくて良いです。

ちゃちゃっとラーメンが来まして、デフォルトでちゃちゃっとラーメンを啜りまして、握りしめてた100円玉を目の前の貯金箱に入れて替玉をお願いします。替え玉を店主さんか投入されてから卓上にあるニンニクをへずりし、高菜、キクラゲ、ゴマをふりかけてまたちゃちゃっと啜ります。

健太の豚骨ラーメンの特徴的なとこは、出汁らしい感じが割りかしあって、スープを完飲できるとこです。少し豚骨のスメルとは印象が違う味わいを感じます。食べ終わったものを全て自分で片付けてちゃちゃっと退店。

4,50分待って5分くらいで完食。この感じがあまりしっくりこないのは常習的に食べたいラーメンからですね。元々飲んだ後とか朝ラー仕様の長浜系ですので、どうしても昼に単体で食べると少し違和感が残ります。

高円寺駅から早稲田通り目指してしばし歩きますと、異彩を放つ香りを感じたらそこが中洲屋台 長浜ラーメン初代健太です。

何やら豚骨臭と共に話題沸騰しています。北部九州出身の私ではありますが、豚骨ラーメンを食べるのは多くて年に1回くらいで、優先順位としては最下位に近いです。と、そういう状況になったのも東京の近場に気に入るような豚骨ラーメンが無かったこととが1番ですが、そもそも東京には『普通』の豚骨ラーメンというのに出会う機会が少ないのです。

お店の近くに行きますと、ああ、臭いです。九州でもあまり嗅いだことないくらい強烈さはありますが、そもそも九州の人はこれが良い香りだと子供の頃から擦り込まれているので、嫌な感じはなくて寧ろアロマの領域。嘘です。

で、話題沸騰なお店な訳で、こんな豚骨臭が充満した高円寺の路地裏で大行列が出来ていました。屋台に近いオープンスペースなんで、並んでる時からお店の中をガン見してました。カウンターのみで6席程。回転は早そうと思いましたが、皆さん替え玉をよくなさるので、それなりに、30分超くらいは待ちました。

ラーメン【800円】にトゥルトゥル【100円】に替え玉【100円】です。トゥルトゥルとは皮ワンタンの事で、博多でもお見かけしないやつです。どうせ替え玉するんで先に食券で買いましたが、後から現金でも対応できるみたいです。

極悪なスメルと共に、と書こうと思いましたが、すでに店内に充満するスメルで感覚が麻痺し、ノースメルな感覚で着丼。もうちょっと泡泡しているかと思いましたが、白濁というより琥珀にうっすら白みがかった面持ちでした。具材はチャーシュー、海苔、半ゆで卵、ネギ。オールドスタイルの長浜ラーメンですね。

このラーメン食べてみますと、長浜らしいあっさりしたタイプ。長浜なんであっさりですね。長浜ラーメンは魚河岸で働く人が朝食べる為と、飲んだ後の〆として食べる側面があるので、あっさりというのが大前提ですので、それが忠実に守られている感じです。

麺は説明不要で、チャーシューはやっぱりどうでも良いやつ。博多・長浜ラーメンのチャーシューってやっぱこのあっても無くても良いのが定番で、それも再現されています。そしてトゥルトゥルは思った以上にこの豚骨スープに合います。

卓上にはきくらげや紅しょうが、辛子高菜に自分で潰すニンニクと長浜オールスターの卓上部隊。自分は替え玉時に辛子高菜しか入れない派だったのですが、この辛子高菜もかなり本場に近い。これが結構重要だったりします。あんまり東京でこういう高菜に出会えてなかったので。

とにかく『くさうま』とあるように、豚骨臭にも味が付いてるような感覚ですので、あっさりスープとあっても常にこの臭さがつきまとい、味の印象を変えてしまいます。これが中毒性に繋がるんですよね。

結構クドい書き方でここまでまいりましたが、結論として普通に美味かったです。なんてことないような普通の長浜ラーメンですけど、斬新に感じる人、懐かしく感じる人様々だと思います。この絶妙な完成度、再現度が今までの東京の豚骨ラーメンでありそうで無かった。これこそが大ブレークした要因かなあと勝手に分析してみました。