『斬られの仙太』上村聡史&伊達暁 コメント・稽古場写真到着! 新国で4月6日初日!

20214月、新国立劇場では三好十郎の『斬られの仙太』を上演。

多くの人々に愛され続けている日本の名作をお届けする「人を思うちから」。
第一弾となる本作は、劇作家 三好十郎が、幕末から明治にかけての激動期を描いた超大作。
物語の舞台は江戸末期。常陸の国の農民・仙太郎は、あまりの凶作に年貢の減免と取立て猶予を申し出た兄へのひどい仕打ちに絶望し国を後にし、江戸で剣の使い手となる。故郷へ向かう道すがら、ひょんなことから水戸天狗党の絡む一大騒動へと巻き込まれていく。
これまでも新国立劇場で数多くの話題作を生み出してきた上村聡史が演出を担い、総勢80名余に上る登場人物を、6週間に及んだオーディションを経た16名の俳優が演じる。

 

【演出・上村聡史 コメント】
オーディションをふり返り、印象的だったことを教えてください。
俳優の皆さんのほとんどが長大な戯曲を読み込まれていました。そして、時代様式を予習していて、気概を頂きました。
稽古が始まってから気づいた大変なことはありますか?
演出者としては大変な記憶よりも、楽しく稽古させて頂いた記憶が強いです。ただ俳優もスタッフも、シンプルな設えにしている分、所作や和装といった時代観を表現するのに苦心したのではないかと思います。
観劇しようか迷っている方に、メッセージをお願いします。
なかなか上演されることのない作品です。そして、今に響く作りとなっています。幕末の歴史も大変分かりやすく、娯楽の要素が多いです。4時間25分の大作ですが、一幕ごとはそんなに長くないので、気軽な気持ちでご来場ください。

 

 

 

【仙太郎役・伊達 暁 コメント】

オーディションをふり返り、印象的だったことを教えてください。
事前に覚えたテキストを元に初顔合わせの参加者同士で演じるのはスリルもあり、楽しい体験でした。上村さんの演出も入りまるで稽古さながらで、こうしたオーディションという、作品と俳優、演出家の出会いの機会が、今後もっと増えたらいいなと思います。
稽古が始まってから気づいた大変なことはありますか?
マスクによる酸欠ですね。この一年慣れたと思っていたのですが、やはり殺陣が続いたり長いシーンになると途中でぼーっとなることがよくありました。声もこもるし、相手の表情も見えないし、マスクには悩まされました。
観劇しようか迷っている方に、メッセージをお願いします。
そのまま上演すれば7時間を超える三好十郎の大作「斬られの仙太」。上村さんがそれをフルオーディション企画として実現するため4時間半弱にまとめ、80もの役を16人で演じます。今後この作品が演じられることはなかなかないでしょう。一生に一度の出会い、ぜひ劇場でご覧いただけたら幸いです。
 photo by 冨田実布 

 

ものがたり
時は江戸末期から明治にかけて。常陸の国の水呑み百姓・仙太郎はあまりの凶作に年貢の減免と取立の猶予をお上に訴えるが、この地の有力者・北条の喜平はそれを許さず、彼を村から追い出してしまう。復讐を誓った仙太は江戸で剣法を学び、博徒となって故郷へと戻る道すがら、ひょんなことからとある茶屋で頼まれごとをされ、それをきっかけに水戸天狗党絡みの騒動へと巻き込まれていく。仙太の剣の腕と男気を目の当たりにした党から是非同士にと勧誘を受けた仙太は、党の斬り込み隊長として次第にその名を高めて行く……

 

公演概要
会場:新国立劇場 小劇場 
公演日程:202146日(火)~25日(日)
作:三好十郎
演出:上村聡史
芸術監督:小川絵梨子 主催:新国立劇場
出演:
青山 勝 浅野令子 今國雅彦 内田健介 木下政治 久保貫太郎 小泉将臣 小林大介
佐藤祐基 瀬口寛之 伊達 暁 中山義紘 原 愛絵 原川浩明 陽月 華 山森大輔
チケット:
料金 A7,700円 B3,300円 (税込)
チケット問合:新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999(10:0018:00)