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カズオ・イシグロがスキ


子どもは同年代の大多数に比べれば読書家で、子どもからおもしろかった小説を教わることが多くなった。『侍女の物語』とか『1985』とか。
世の中にブームが来て、子どもから借りて読むのが最近のパターン。そんな子どもはカズオ・イシグロが好きである。14からカズオ・イシグロが好きってすごくないかと自嘲的に言っている。
最近子どもから借りて読んだのが一作目が『浮世の画家』。私には谷崎潤一郎の『細雪』みたいに感じられた。また翻訳がそちらの雰囲気に寄せすぎに思われ、ジェンダー的にはザ家父長制的な感じが鼻について中身に十分入れなかったこともあるだろう。二作目『わたしを離さないで』を出張中に読み終える。前に読んだものとうって変わって、クローンが作られて臓器移植がバンバンと行われる世界を描いたSFであるが、とにかく思春期の細やかな人間関係描写と、クローンとして生きざるを得ない子ども(大人)たちの苦悩とかが、丁寧な筆致で描かれており、これが好きだという子どもといいわーと熱く語りあう。

「子どもが好きなものを試してみましょう」はよく言われる不登校になった子どもに対する親の関係改善法であるが、子どもの好きなイラストや音楽、ゲームはちょっと私には難しい。小説だったらなんとかついていける。

Commented by hhc at 2024-04-11 09:46 x
『侍女の物語』おもしろかったです!古い本なのに、私が知ったのは2年くらい前でした。
ここ数年間でおもしろかったのは、萩尾望都が激賞していたアン・レッキーの『叛逆航路』です。SFです(三部作ですが、今のところ第一作目だけが好き)。もし機会があれば、tokainakaさんもぜひ!もっとも最近の私の読書は、文楽とか歌舞伎の本ばっかりになってしまいました(笑)。
Commented by Tokainakaseikatu at 2024-04-11 16:58
> hhcさん
コメントありがとうございます。『侍女の物語』は次のも読んでわからなくなってまたこちらにもどっています。なるほど。アン・レッキーですね。子どもにお勧めしてみます。文楽と歌舞伎かあ全然わからないけど、好きな世界がたくさんあることはよいことですね(笑)
by tokainaka | 2024-04-07 19:30 | 思春期子育て | Comments(2)

大学での仕事と思春期子育ての日記。住んで5年。住めば都の杜の街のことも。


by Tokainakaseikatu
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