鰻に纏わる神話は全国各地にあるものだ。そのなかの一つ埼玉県三郷市にある「延命院」彦倉虚空蔵尊を探訪する。
延命院は真言宗豊山派の寺院として500年以上前に建立された由緒ある歴史と伝統を持ち、関東三大虚空蔵の一つとして、多くの方々に厚く信仰されている寺院なのだそうだ。全ての災厄を除いてくれるといわれる 虚空蔵菩薩 を本尊として祀っている為、丑・寅年生まれの守り本尊として多くの方々に親しまれ、地域的・歴史的背景から水神の使いとされるうなぎ (鰻) を祀っていることから、 うなぎ供養のお寺としても参拝されている。
「虚空蔵さまの使者や化身である」という理由から、「虚空蔵さまを祀る地域および丑・寅年生まれの人は此れ(うなぎ)を食べない」という伝承は日本全国で数十ヶ所もあるといわれておる。それら地域の特徴としては、洪水が多発した・水害が多かったということが共通しているようだ。彦倉虚空蔵尊を祀る当地区(三郷市彦倉)では、うなぎにまつわる話として、鰻と洪水に関する昔話が残っているのだそうだ。この地区の方々の中には鰻への信仰心が強く鰻を食さない人がいるのだそうだ。
うなぎと縁の深い彦倉虚空蔵尊では、うなぎに関わりのある、商売として扱っている、愛好・信仰している方々が、うなぎに感謝し敬意を表す会として「うなぎ供養会」を開催している。「うなぎは虚空蔵さまの使者や化身である」との言い伝えも広く残っており、虚空蔵菩薩様を信仰する方々にとっても、命の大切さを考え、感謝の気持ちをもって生活できることを祈願するもで、うなぎと関わりのある方、うなぎに関わるお仕事をされている方、丑・寅年生まれの方は供養会に参加したほうが良いのだろう。直径50cmの球体は宇宙を表し、内部には成魚と子うなぎの像が2匹づつ彫ってある。
供養会の参加者には三郷・吉川周辺の鰻屋さん、鰻割割烹、川魚問屋さんなどの参加がある。
「三郷延命院」
埼玉県三郷市彦倉 1-83-1
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