手すりかさ上げ 奈良市の一条歩道橋
1.4メートルに 奈良国道事務所が改善
県内水準以下 「奈良の声」が指摘
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投棄防止フェンスを継ぎ足して高さ1.4メートルになった一条歩道橋の手すり。記者は身長1.68メートル=奈良市法華寺町 |
以前の手すりは高さ1.06メートル。記者の上半身のかなりの部分が手すりの上にあり、転落の不安を感じた=2010年5月 |
国土交通省近畿地方整備局奈良国道事務所は、奈良市法華寺町の一条歩道橋の手すりを高さ1.06メートルから1.4メートルにかさ上げした。同歩道橋の手すりの高さが県内の多くの歩道橋の水準を下回っていることを「ニュース奈良の声」が昨年5月に指摘、同歩道橋を管理する奈良国道事務所は改善を決めていた。
一条歩道橋は、4車線道路の国道24号の上と同国道と交差する2車線道路の上に「く」の字形に架かっている。市立一条高校の前にある。1971(昭和46)年に設置された。
奈良国道事務所によると、かさ上げが実施されたのは階段部分を除いた長さ約100メートルの高架部分で、既存の手すりの高さ70センチの所に高さ70センチの投棄防止フェンスを継ぎ足した。設置費用は約200万円だった。
歩道橋の手すりの高さについては、国交省が「立体横断施設の設置基準」で1メートル以上としており、1.06メートルの一条歩道橋はこれを満たしていた。しかし、「奈良の声」が奈良国道事務所の歩道橋台帳をもとに同事務所が管理する県内の歩道橋26カ所を調べたところ、一条歩道橋を除く25カ所はいずれも手すりの高さが1.1メートル以上あり、さらにこのうち23カ所は1.2メートル以上あった。県が管理する県道などの歩道橋83カ所についても、県の台帳をもとに調べたところ、いずれも1.1メートルから1.2メートル前後あった。
「奈良の声」による取材・報道のきっかけは、一条歩道橋を渡るたびに転落の不安を覚えた記者(身長1.68メートル)の「手すりが低いのではないか」という実感と疑問だった。(浅野善一)
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