ブラームス派の理論家としてワーグナー派と激しく論争したことで西洋音楽史上に名高い音楽批評家ハンスリックの主著。
音楽美をそれ自体として捉えることを説くハンスリックの所論は、音楽と文学等諸芸術の綜合を目指したワーグナーが大いに気炎を上げていた当時としては反時代的だと受け取られたかもしれないが、現在から見ると至極穏当なもので、それほど瞠目する内容ではない。
むしろ、ハンスリックが反対した、当時の過剰に情緒的・文学的な音楽解釈の事例が本文や注で紹介されているが、そちらの方が興味深い。ロマン主義の時代というのはこういう考え方が主流だったのだということがよくわかり、当時の一般的な音楽観が逆照射されているからである。
ブラームス好きならずとも、西洋音楽史に関心のある人にとっては、今なお一読に値する本だと思う。
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音楽美論 (岩波文庫 青 503-1) ペーパーバック – 1960/4/1
近代音楽の創設者ハンスリック。音楽の中に美学を追求した。
- 本の長さ202ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日1960/4/1
- ISBN-104003350316
- ISBN-13978-4003350317
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (1960/4/1)
- 発売日 : 1960/4/1
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 202ページ
- ISBN-10 : 4003350316
- ISBN-13 : 978-4003350317
- Amazon 売れ筋ランキング: - 479,075位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 128位クラシック音楽論・理論
- - 2,975位岩波文庫
- - 89,542位ノンフィクション (本)
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