艦これの世界を楽しむためのアンソロで21巻も根強く続いている、ファンには嬉しい一冊。
今回は心が暖まるエピソードが多くて戦いが続くゲームの心の拠り所にも良さげです。
以下、ネタバレしない程度の感想という蛇足…
■物語について
過去作と似通った話にならないよう各自が工夫されたり、描き慣れない娘や場面にチャレンジするなど描き手のパワーを感じました。
ただ個人的には、あまり出番がない、登場して日が浅い娘にもエピソードが欲しいかも。あえて個性が少ない娘に描き手好みの味付けを見てみたいです。
■技術(?)について
付加価値としてサイズがA5版になったのかなと考えてますが、B6版に比べて絵の粗が目立つ気がします。例えば、髪や綻び線の密度、背景の描き込み、集中線などの効果、コマの圧縮緩和…が、以前と比べて物足りなく感じます。
そのため、スクリーントーンを変更したり、コマ内の人数を増やしたり、細部描き込み・ベタ塗りと、描き手の頑張りをたくさん感じました。
とはいえ、今をときめくアシスタントありのプロのように描き込めるものでもないよなぁとも思います。なので、私たち読み手は完璧な絵でなくても、艦これのファンとして描き手と共に楽しめるこのアンソロジーは★5の価値があると思います。
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