シカゴの私立探偵が奇妙な依頼をされ・・・というお話。
一介の私立探偵が国際的な謀略に巻き込まれ、野球選手になったり、サーカスで働いたり・・・という紆余曲折過ぎる展開の私立探偵小説。敢えて奇を衒う感じの展開でてんやわんやの話ですが、意外と筋が通っております。
最近の警察小説で、単純な事件を追及したら国家的な謀略に行き着く、という物が多いですが、本書もそういう感じではりますが、あまり大風呂敷にしないで、小さな風呂敷にまとめた感じでした。前記の警察小説が６００ページくらいある物がおおいですが、本書は３００ページくらいに纏めてあり、その上あまり無理に小さい風呂敷に纏めた感じではなく、うまく纏めてある印象でした。ミニマリストという言葉がありますが、この著者もそういう感じの人で、あまり長くしなかったらしいです。訳者の方が変な作家と書いてらっしゃいますが、私もそう思いました（ネガティブな意味ではないですが）。
かと言って手抜きとかいい加減という感じではないので、素直に楽しめました。再読しても面白そうなので、また機会を見つけて読みたいと思います。
大風呂敷に広げられそうな話を小さな風呂敷に纏めた感じの私立探偵小説。是非ご一読を。
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