「黄金の犬」
西村寿行氏の小説
1977年から1978年にかけて週刊誌に掲載され
後に単行本や文庫本として出版されました
上下巻をKindleで購入しました
上巻は「読み終えるまで５時間16分」
下巻は「読み終えるまで５時間41分」と出ます
46年も前の小説ですが古さは感じません
北海道標津町の友人に乞われ牧場の牛を襲う羆を狩りに東京から来た森林警備官の北守数重は
日本犬の雑種で牡の狩猟犬ゴロと羆を追います
２頭の羆に襲われ重傷を受けた北守数重は
車で病院に運ばれます
追っていた車を途中で見失ったゴロは帰巣本能で東京に戻ろうとします
厚岸湾の外側にある小さな村で熱に倒れたゴロは漁船に雇われている永山に助けられます
通産省航空局武器課長だった永山雄吉
巨大な政治のからんだ汚職から逃げていました
組織から命を狙われている永山
永山と関わったことでゴロと北守数重も事件に巻き込まれていきます…
何度かＴＶドラマや映画化もされています
北海道〜青森〜東京へとゴロは旅をします
途中おぼれた少女や熊に襲われた人を助けたり
余命わずかな女性と出会ったりします
ゴロ VS
羆・オットセイ・野犬の群れ・月の輪熊
事件を追う警視正の安高則行など
出てくるキャラクターも魅力的です
以下 ネタバレ 感想あります
最後はまるで「ドン・キホーテ」みたいな
姉田門左の介という男が出てきて終わります
ゴロの首輪に付けた樽の中に何と書いた紙があったのかや
遠沢要一など武器輸出汚職に関わった政治家たちが
逮捕されたのかもわからぬまま話が終わってしまったのは残念でした
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