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教養としての社会保障 Kindle版
日本の社会保障制度は、大きな曲がり角に差し掛かっています。安心社会の基盤となり、社会経済の変化に柔軟に対応し、社会の発展・経済の成長に貢献できる社会保障制度の構築は、これからの日本にとって必須の改革だと私は考えています。(中略)年金制度や医療制度を始めとする社会保障の諸制度は、市民一人ひとりの自立と自己実現を支えるための制度です。現代社会にあって、個人の自己実現を通じた経済の発展と社会の活力、そして市民生活の安定を同時に保障するサブシステムとして、人類が考え出した最も知的かつ合理的な仕組みであり、社会にとっても個人にとってもなくてはならない制度です。本書が、私たちにとってなくてはならない社会保障と、その社会保障制度が置かれている現状について理解するための一助になれば幸せです。(「はじめに」より)
【主な内容】
はじめに~この本を手に取ってくださった方へ
第1部 社会保障とは何か~制度の基本を理解する
第1章 【系譜、理念、制度の体系】ギルドの互助制度を手本としたビスマルク
第2章 【基本哲学を知る】「共助」や「セーフティネット」が社会を発展させた
第3章 【日本の社会保障】戦後日本で実現した「皆保険」という奇跡
第2部 マクロから見た社会保障~社会保障と日本社会・経済・財政
第4章 【変調する社会・経済】人口減少、少子化、高齢化で「安心」が揺らぎ始めた
第5章 【産業としての社会保障】社会保障はGDPの5分の1を占める巨大市場
第6章 【国家財政の危機】次世代にツケをまわし続けることの限界
第3部 日本再生のために社会保障ができること
第7章 【目指すべき国家像】「将来不安」を払拭するために何をすべきか
第8章 【新たな発展モデル】北欧諸国の成功モデルから学べること
第9章 【改革の方向性】「安心」を取り戻すために、どう改革を進めるべきか
付 章 【提言】人口減少社会を乗り切る持続可能な安心社会のために
おわりに
参考文献リスト
- 言語日本語
- 出版社東洋経済新報社
- 発売日2017/5/19
- ファイルサイズ23083 KB
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出版社より
「社会保障」を理解するための、最適の入門書!
「揺りかごから墓場まで」と言われるように、日本という社会で生まれ、育ち、生きていく中で、どんな人であれ、人生の様々な場面で必ず何らかの関わりを持つのが社会保障だと言ってよいと思います。そんな、市民にとても身近なはずの社会保障ですが、制度の仕組みがどうなっているのか、とか、ファイナンスは、とか、そもそも社会保障の全体像ってどうなっているのか、 という話になると、抽象的で話が大きすぎて何だかよく分からない、というのが普通の市民感覚でしょう。(中略)
社会保障の仕事に長年携わってきた私には、社会保障がなかなか皆さんに理解されていない現状に、とても歯痒い気持ちがあります。社会にとっても、市民一人ひとりにとっても、それこそ大人から子どもまで誰にとっても非常に大切な制度であるのに、なかなかその姿を正しく分かってもらえていない。とても残念です。そこで、ペンを執ることにしました。できるだけ分かりやすく、一人ひとりの生活に関わるもの、という社会保障の基本をベースに、社会保障の全体像、社会保障と経済や政治との関わりを「市民目線」で解き明かし、社会保障をある種の「一般教養」として理解していただこう、というのが、本書の主旨です。(「はじめに」より抜粋)
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日本の社会保障制度の特徴とは?
- 特徴①:国民皆保険、皆年金体制であることです。これは世界に類例のあまりない体制であると言えます。そして、社会保障給付の大宗を占める年金、医療、介護は社会 保険方式、つまり、保険料を支払った人に給付を行う方式で運営されています。
- 特徴②:社会保険方式に公費を投入し、保険料と税の組み合わせで財政運営していることです。社会保険の財源は概ね60%が保険料、30%が公費、10%が保険料を原資とする資産の運用などで構成されています(図表3-1)。
- 特徴③:職域保険と地域保険の二本立てになっていることです。ご存知のとおり、会社員(被用者)を対象とする職域保険(健康保険、厚生年金保険)と、自営業者や無職の人など被用者以外の人を対象 とする地域保険(国民健康保険、 国民年金)の二つの制度で構成されています。
- 特徴④:国・都道府 県・市町村と民間主体が責任と役割を分担し連携していることです。年金は国、医療は都道府県、福祉は市町村がそれぞれ中核となり社会保障制度を運営し、 医療・介護や福祉サービスでは 民間主体が重要な役割を果たし ています。
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本書の構成
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社会保障とは何か~制度の基本を理解する第I部では、社会保障とは一体どういうものなのか、この国の社会や経済、財政とどのようにつながっているのか、という基本のところを見ていく。 第1章:【系譜、理念、制度の体系】ギルドの互助制度を手本としたビスマルク 第2章:【基本哲学を知る】「共助」や「セーフティネット」が社会を発展させた 第3章:【日本の社会保障】戦後日本で実現した「皆保険」という奇跡 |
マクロから見た社会保障~社会保障と日本社会・経済・財政第II部では、日本社会が直面している課題とその解決に向けての道筋について考察。 第5章:【産業としての社会保障】社会保障はGDPの5分の1を占める巨大市場 第6章:【国家財政の危機】次世代にツケをまわし続けることの限界 |
日本再生のために社会保障ができること第III部で、この国と国民のために社会保障に何ができるか、考えていく。 第7章:【目指すべき国家像】「将来不安」を払拭するために何をすべきか 第8章:【新たな発展モデル】北欧諸国の成功モデルから学べること |
民主主義のための社会保障 | いまこそ税と社会保障の話をしよう! | 人生にお金はいくら必要か〔増補改訂版〕 | 50歳を過ぎたらやってはいけないお金の話 | 「幸せ」視点のライフデザイン | 人口減少社会のデザイン | |
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カスタマーレビュー |
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価格 | ¥1,980¥1,980 | ¥1,760¥1,760 | ¥1,540¥1,540 | ¥1,540¥1,540 | ¥1,650¥1,650 | ¥1,980¥1,980 |
著者 | 香取 照幸 | 井手 英策 | 山崎 元 (著), 岩城 みずほ (著) | 山中 伸枝 | 第一生命経済研究所 | 広井 良典 |
内容紹介 | コロナ禍で日本の医療・社会保障はどうなるか。根拠なき悲観論を排し、民主主義のため社会保障とは何かを考える。 | 消費増税は悪ではない! 「貯蓄ゼロでも不安ゼロの社会」は実現できる。慶大人気教授による白熱討論を書籍化! | 人生にお金はいくら必要か? 安心な老後のために、いくら貯蓄すればよいか? 「老後のお金の超基本」を人気著者がズバリ解説! | 明るい老後は定年前後の5年で決まる!黄昏研修で人気のFPが定年後のリアルな末路話を元に金融機関が絶対教えないお金の話を解説! | 2万人生活者定点調査の最新版。つながり、お金、健康の3つの人生資産を基盤に、それぞれの幸せを追求するライフデザインを提唱。 | 「拡大・成長」という成功体験幻想を追い続け先送りされてきた「持続可能な社会」モデルとは。転換を図るための10の論点と提言。 |
発売日 | 2021/1/22 | 2019/12/6 | 2019/10/25 | 2019/7/19 | 2021/10/15 | 2019/9/20 |
商品の説明
メディア掲載レビューほか
教養としての社会保障
誰にとっても大切な社会保障だけれど、理解するのは難しいし面倒。そう思っていた私にとっても本書はわかりやすく、かつ、深かった。著者は内閣審議官として「社会保障・税一体改革」をとりまとめた経歴を持つ。改革の是非はさておき、まず虚心にページを繰れば、市民の不安に向き合う著者の姿勢に気づく。所得格差の広がりや政治不信について率直に語り、自らの関わった改革によって社会基盤が壊されたことにも言及している。「負担のない給付はありません。ないのです」と増税の必要性を確認しつつ、その合意を得るには政治に携わる者が汗をかかなければならないと説く。
平易な語りによる読みやすさもさることながら、本書を貫く社会保障の哲学には新鮮な感動がある。誠実な言葉への感動とも言えるかもしれない。
評者:石原さくら
(週刊朝日 掲載)著者について
元厚労省年金局長
1956(昭和31)年、東京都出身。東京大学法学部卒業。1980年厚生省(現厚生労働省)入省。1982年在フランスOECD(経済協力開発機構)事務局研究員、1990年埼玉県生活福祉部老人福祉課長、1996年厚生省高齢者介護対策本部事務局次長。2001年内閣官房内閣参事官(総理大臣官邸)、2002年厚生労働省老健局振興課長、2005年厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課長。2008年内閣官房社会保障国民会議事務局参事官、同安心社会実現会議事務局参事官、2010年厚生労働省政策統括官(社会保障担当)、内閣官房内閣審議官(社会保障・税一体改革担当)、2012年厚生労働省年金局長、2015年厚生労働省雇用均等・児童家庭局長等を経て2016年6月退官。2017年3月より在アゼルバイジャン共和国日本国特命全権大使(現職)。
登録情報
- ASIN : B071HTMHYB
- 出版社 : 東洋経済新報社 (2017/5/19)
- 発売日 : 2017/5/19
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 23083 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 335ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 9,570位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 9位福祉 (Kindleストア)
- - 20位社会福祉関連書籍
- - 218位社会学概論
- カスタマーレビュー:
著者について
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イメージ付きのレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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著者は財政均衡主義者なので、積極財政やMMTを支持する人は反発するかもしれない。
まあ、そういった著者の思想はともかくとして、社会保障の知識を得ようとするぶんには良いのでは。
モデルケースも書いてあり、日本がこれからどうしていけばいいのかよく理解出来た。
近所の医院の古い看板で『健康保険取り扱い』と大きな文字で書いてある医院があるが、看板ができた当時は、『健康保険取り扱い』ということが宣伝になる時代だったのかなもと想像した。
当時としては、画期的な制度で、関係者は相当努力して導入した制度なのかと思った。
60年以上続いている制度で、その後、介護保険の導入など改正はされているが、大きな変更はされていないので、成功と言う評価も与えられるかもしれない。
誰も成功と評価はしていないが、画期的な制度は取り組みは導入時は批判され、施行され、当たり前のように運用されると、制度そのものの批判でなく、運用面での問題が注目されるので、なかなか評価される制度というのは難しいと感じた。
全体、制度を運営、施行する国から見た説明という点が多く、社会保障の現場の問題点までは考察が不足していると感じた。
例えば、日本の社会保険制度(雇用保険、介護保険など)は本人からの申請がないと、本来受けるべき給付が受けられない問題や
国民皆保険とはいえ、実際には国民健康保険を納めずに、保険診療を受けられない人もいる問題などがある。
社会保障は、社会的弱者の保護が主要な目的といえるが、本当の社会的弱者(申請もできない人)を考慮された制度になっているかというと疑問に感じた。
本書を見ると現代日本は問題山積だが、お手上げバンザイとは行かず、先送りせずに優先順位をつけて取り組むしかあるまい。日本人にその能力がないとは思いたくないが、その場合の障害は「総論賛成各論反対」「ポピュリズム」と「弱者ごっこ」だと思う。「弱者ごっこ」とは皮肉な見方だが、「弱者」のタイトルを得られれば、世間やマスコミの同情を得られて勝てるということである。
私見では、優先順位1番が、女性が安心して結婚、出産に踏み切れ(出生率の上昇、人口減を止める)、長時間労働禁止など働ける環境づくり(労働人口の増加)だろう。具体的には保育所・託児所と学童保育の充実だ。正規の施設づくりの他、育児経験者である高齢者や増加している空き家を活用すればよいと思う。
第2位が社会保障給付の財源配布の優先順位を高齢者から現役世代へシフトすることであろう。高齢者が現役世代や次世代のスネをかじる仕組みから、高齢者中の高所得者や貯蓄など高資産保有者が貧しい同世代高齢者を助ける仕組みに変えたい。
著者は、国民のコンセンサスを得るには、理詰めの議論のほか世間の共感が必要という。前者については本書でよくわかる。私見では、後者には税金で食っている人々(TAX EATER,議員や役人)が納税者(TAX PAYER)より特権を持つ点、恵まれている点(議員の政務調査費などの隠れ報酬や近年の就職気ブランキングトップが公務員という現象を見よ)を洗い出して吐き出すことが、世の共感を得るのに極めて有効な方策だと思う。・・・国民に負担を強いるならまず自ら範を示せ!
興味深かった記述
104頁「日本経済が潰れないかぎり年金は潰れない」しかし日本経済は 162頁~「世界最大の債務大国。次世代にツケをまわし続けている」
219頁 社会保障と社会福祉大国のスウエーデンは甘くない。「大企業サーブSAABを救済せず。企業は原則解雇自由。失業者には十分な失業手 当を支給するが、同時に公的職業訓練を徹底的に行いふたたび就労させる。働ける能力があるのにぶらぶら遊んでいる者をつくらない」
→スウェーデンではこうして知識産業労働者を作り出し産業構造を変え成長率を維持したという。日本ではさらに、後継者難と高齢化で
衰退する農業、漁業、林業などの従事者も生み出せるのではないか。
1
社会保障を論じるならば、最低限、この書籍を読了し、引用根拠とされている資料に当たることが大事。
決して、特定の結論を押し付けるのではなく、考えるよう促している。
時代の変遷において、予備知識の薄かった分野。
入門書でもあり、新な視点創出。
自らの健康管理、高齢化先進国日本の社会維持に有意。
開眼、初学者にお薦め?分かりやすいと思います。
本書の一番の主張は次のようなものだろう。
根底にあるのは、社会保障の理解のためには、「負担」だけを見る従来の思考を改め、経済や産業。雇用に与える影響にも目をむけ、社会保障と経済との関係を多面的に考察することが大切という考えですが、具体的な例として、年金の給付額は年間56.7兆円だが、これは個人消費に直接つながっていて、人口が減り消費が縮小する地方では、大きな人口を占める高齢者の消費を支える年金が地方経済を支え、地域再生に貢献しています。年金給付が県民所得の1割以上を占める都道府県は45におよび、1割以下は東京、愛知のみで、私の郷里の島根県では年金給付額が県民所得の17%を超えている点を指摘している。
また、私にとって、目新しい情報としては、
「諸外国に比べて、日本の再配分前の相対的貧困率はけっして高くありません。ですが、他の諸国は所得再配分後に相対的貧困率は下がる――つまり税や社会保障による再配分がちゃんと機能している――のに日本では逆に上がると」いう事実には驚きました。
また次の情報も考えさせられます。
「総合研究開発機構(NIRA)が興味深い資料を発表しています。退職(65歳)時の資産水準と理論的に最適資産水準の差を「余剰貯蓄」と定義すると、2008年時点の余剰貯蓄は約179兆円。GDPの4割弱のお金が家計に眠っているという試算です。」
これも、原本のNIRAの『家計に眠る「過剰貯蓄」』を当たって見なくとは、強く思いました。
ただ、今後の具体策については、方向性は出ていますが、具体的な政策に触れていないのは残念です。
わたしはKindle版で読んだのですが、医療関係に勤めている、妻と娘にも読ませようと考え、紙の本も買いました。