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嘘 Love Lies(新潮文庫) Kindle版

4.2 5つ星のうち4.2 170個の評価

切なさに悶え読み必至!
絶望の果てに辿り着く、究極の愛の物語。
幼い頃に養父を亡くし、母親の愛人から日常的に暴力を受けていた刀根秀俊(とね・ひでとし)に、十四歳のとき初めて気の置けない存在ができた。中学二年のクラス替えで、近くの席になった美月、陽菜乃、亮介だ。四人で過ごす時間は、秀俊にとってかけがえのないものとなる。しかしその年の夏休み、彼らをある事件が襲った。想像を絶するような悲劇に、四人の人生は一変してしまう。それから二十年。大人になった秀俊は、暴力の連鎖から抜け出せず、彼を思う美月、そして陽菜乃と亮介もまた、いまだ秘密と後悔にもがき続けていた。絶望の果てに辿り着く、究極の愛の物語。

◆解説・馳星周氏(直木賞作家)
絶望のどん底で喘ぐ者を描いてなお、村山の眼差しは穏やかで優しい。
人という生き物を愛おしんでいるからだろうか。
馳 星周(解説より抜粋)

◆目次
第一章 
第二章 
第三章 
第四章 
第五章 
第六章 
終 章 
解説 馳星周

◆主な登場人物
刀根秀俊(とね・ひでとし)……幼い頃に養父を亡くし、母親の愛人から虐待に遭う。川原で出会ったヤクザの九十九誠(つくも・まこと)に目をかけられ、「ある事件」をきっかけに裏社会に引き込まれていく。
桐原美月(きりはら・みづき)……神社の娘。中学二年のとき、秀俊、陽菜乃、亮介と親しくなる。夏休みの自由研究のため、四人で美月の実家である神社に集まっていた。
中村陽菜乃(なかむら・ひなの)……クラスで一番小柄で、おっとりとした奥手な少女。神経質な母親の過干渉にあらがえない。よく傷だらけで現れる秀俊を気にかけていた。
正木亮介(まさき・りょうすけ)……
勉強も運動もでき、男女共に人気のクラス委員長。人からどう見られるか計算づくの切れ者だったが、「ある事件」で人生が一変してしまう。

出版社より

書影 書影
ワンダフル・ワールド 噓 Love Lies
カスタマーレビュー
5つ星のうち4.0
72
5つ星のうち4.2
170
価格 ¥539 ¥1,045
【新潮文庫】村上由佳 作品 アロマオイル、香水、プールやペットの匂い──もどかしいほど強く、記憶と体の熱を呼び覚ますあの香り。大人のための恋愛短編集。 十四歳の夏、男女四人組を悲劇が襲う。秘密と後悔を抱え、必死にもがいた二十年──。絶望の果てにḷり着く、究極の愛の物語!

登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B08SJJQCQT
  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2021/1/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/1/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ファイルサイズ ‏ : ‎ 1225 KB
  • Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) ‏ : ‎ 有効
  • X-Ray ‏ : ‎ 有効
  • Word Wise ‏ : ‎ 有効にされていません
  • 本の長さ ‏ : ‎ 579ページ
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 170個の評価

著者について

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村山 由佳
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1964年7月東京都生まれ。立教大学文学部卒。会社勤務などを経て、93年『天使の卵―エンジェルス・エッグ』で第6回小説すばる新人賞を受賞。 2003年『星々の舟』で第129回直木賞を受賞。09年『ダブル・ファンタジー』で第22回柴田錬三郎賞、第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学 賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 明日の約束 おいしいコーヒーの入れ方 SECOND SEASON 2 (ISBN-13: 978-4087465754 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
170グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年5月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
思春期から大人になって行く過程における4人の友情と愛情の変遷を見事に描いた傑作。中学生からの男女4人の仲間達の成長の過程で思わぬ事故をもとに秘密を共有しつつ、裏社会との繋がりも加味されながら、如何に各々4人がどのような大人になって行くのか、秘めた恋心は成就されるのか、裏社会との関係はどのような展開になって行くのか、などなど読んでいて興味は尽きない。最後に描かれていた爽やかでシンプルな愛情が無理のない言葉で表現された秀俊と陽菜乃の会話が何とも粋だと感じた。村山由佳の傑作の一つだと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ストーリーの意外な展開があり、楽しめる作品でした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中学生時代の仲間4人を描いた作品。たった4人の中学生の話しがこんなに面白く描かれているとは想像しないままに頁を捲っていきました。
作者の性描写などはかつて読んだ作品にもありますが、この作品では決して不快にはならない描写であり、この作品を仕上げるための必要不可欠な材料だったと思います。
4人がどのようなエリアで成人を迎えてきたのかは分かりませんが、「時」と「場」を詳細に記していないだけに偶然性よりも必然性が醸し出されます。
最終頁の
瞬間-。十四の夏戻った気がした。 ……まるで昨日のようだ。 という完結語に535頁が凝縮していたような思いがしました。
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年6月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中学時代の衝撃の始まり以降、この作者はせっかく作り上げた4人のキャラクターを物語の展開に合わせあっさり崩してしまう。メインだったはずの4人のうち、残り2人のその後の人生は説明程度。極道の陰湿さは描いても、残忍な怖さの描写はあっさりし過ぎて、メルヘンの域。そう、この小説はあくまでも少年少女時代の淡い想いのすれ違いを追った、青春小説なのだ。ゆえに読後感は悪くない。が、リアリティなんかまるで無い。テーマにこだわるなら、余計なノアール系は思い切って消すべきだった。欲張りすぎて、結果、登場人物の焦点がピンボケし、せっかく味のある人物が登場していても、なおざりで完結してしまう。作者の世界観の狭さが最大の弱点。エンディングの切なさを活かすなら、全面的に行き違う心もようが主題で十分だった。もうこの作家の本は手にしないだろう。ご都合主義でハンパな青春ノアール系?は所詮嘘くさい。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最後まで気持ちを持っていかれる本、久しぶりに出会いました。本当は4人の誰も悪くなくて幸せになるべき子たちだったのに…悲しみと優しさがどんどん膨れ上がった結果大きなモンスターとなってしまった。
ひなのと、美月には、幸せになってほしい…続編があって、ひなののその後を見たいと思いました。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
子供の頃の4人の物語であり、アウトローな世界、バイオレンス、そしてレガシーが重なり合う話です。
一気に読み切らずにいられなくなる流麗な文体に村山由佳さんのこの話に込めた気持ちがわかるような気がします。

嘘、というタイトルには色々な意味が込められています。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年11月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても痛くて読んでられない。でも、続きを読みたくなる。最後まで読むべき。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年8月22日に日本でレビュー済み
ほぼ全編に渡り重苦しい空気をまとっていて終始眉をひそめながら読んだが、
最後はさわやかな、村山さんらしい(?)終わり方だったと思う。
こんな小説も書くんですね、驚きました。
最終的にはやっぱり青春&恋愛小説だなと思いました。
でも一気に読めてしまうほど引き込まれました。
読みながら眠くなる小説もあることを考えると、それだけですごいなーと思います。

誰かのためを思ってつく嘘。

以下少々ネタばれありです。

美月が子供を持つに至るまでとその後の描写があまりなく(子供の男親からの描写しかない)彼女の想いはよくわからなかったが(トネを好きなことはわかるが)、彼女がトネとくっついたばかりに、ヒナノとトネの気持ちがほぼ永遠に報われることがないのが切なかった。
美月が子供を盾に(言葉は悪いが)彼を横取りした感が拭えない・・。
いままでの男気があっていさぎよかった美月が急に色あせました。
湊さんの小説だったら、これによりヒナノの黒い部分がでてくるところでしょう(笑)

美月とトネはそのまま友達でいてほしかったが(そしたら亮介が死んだ今、なにも気にせず二人は近づけたのに。)
ヒナノとトネのその切なさこそ作者が描きたかったことなのかなと思ったり。

最終的に一番かわいそうなのは亮介でした。

展開に少々の不満はあるったものの、人間関係の方も最後に回収されて、おもしろかったです。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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