紳士とお嬢さん(字幕版)

時は1995年。ジヨンは生後間もない娘ダンダンとスチョルを捨てて家を出ていく。乳飲み子を抱え途方に暮れたスチョルは自殺を図ろうとする。そこへ駆けつけたヨンシルが共に子どもを育てようと引き止め、家族になる。時は流れ27歳になったダンダンは明るく努力家の女性に成長していた。

ヨンシルと兄デボムの金銭問題からスチョルと口論になり家を出たダンダンは、気晴らしに行った山で怪しい男に遭遇し殴ってしまう。男が死んだと思い込み自ら通報するダンダン。その男は41歳の若さでＦＴグループを率いる会長のヨングクでダンダンに危険を知らせようと近づいたのだったが…。

妻を亡くした喪失感から抜け出せないヨングクは、3人の子どもたちと溝が深まるばかり。特に中学生の長女ジェニとの関係は最悪でヨングク自身もそのことを悩んでいた。ヨングクは歩み寄ろうと努力するも…。一方、ヨングク家を取り仕切る室長サラはヨングクの後妻の座を狙っていた。

住み込み家庭教師の面接のためにダンダンが訪れた家は、山でケガをさせたヨングクの家だった。不採用を覚悟していたダンダンの元に採用の連絡が入り、喜んでヨングク家に向かうダンダン。その家にはスチョルも住み込み運転手として働いていて、ダンダンはまだその事実を知らず…。

ヨングクはサラの仕事ぶりを評価し事務的に食事に誘うも、サラはヨングクが自分に関心があると勘違いし有頂天になる。一方、ダンダンは住み込み運転手の住む離れにおかずを届けに行き、そこでスチョルと対面し驚く。さらにヨンシルまでもが隠れ住んでいることを知り言葉を失う。

ダンダンは退職を覚悟するも、スチョルがダンダンに黙って先に退職願を出す。退職願は受理されたが新しい運転手が決まるまでは辞められず、ダンダンと他人のフリの生活はしばらく続くことになる。そんな中、ジェニがいじめられていると知ったダンダンは、いじめっ子たちを呼び出し…。

ヨングクは子どもたちとの距離を縮めるためダンダンに協力を求める。そんな中、ダンダンは家政婦のおばさんから最も自分に懐いている末っ子のセジョンが養子だと聞かされる。その会話を聞きつけたサラがものすごい形相で近づいてきて烈火のごとく怒り出し、２人は震え上がる。

しらを切り通せなくなったサラは出産の事実と、その子をヨングクの家の前に捨てたことを泣きながら母ギジャに告白する。ギジャはヨングク家のセジョンが自分の孫だと知り…。そんな中、ヨングクが姉のように慕うエナがアメリカから帰国する。エナはダンダンの実母ジヨンだった。

デランは娘セリョンの交際相手デボムの素性が嘘だったと知り、調査会社にデボムの調査を依頼する。一方、ヨンシルの元に５年間消息不明だった弟ゴンから連絡が入り、ゴン、母ダルレ、姪ミリムを隠れ住んでいる離れに招き入れる。そこへデボムも合流し５年ぶりの再会で盛り上がる。

離れの大騒動でデボムがスチョルの息子と知ったデランの怒りは凄まじく収まる気配すらない。スチョルたちは詐欺師扱いをされ追い出される。ダンダンはなすすべもないまま…。一方、渡米後の事故で顔が変わってしまったエナだったが成功を収めていてダンダンに償いをしようとダンダンを捜し始める。

子どもたちはダンダンを元気づけようと遊園地に行くサプライズ計画を立てる。ダンダンとの待ち合わせ場所に向かう子どもたちの姿を偶然見かけたヨングクは子どもたちから事情を聞き、遊園地までの運転手役を買って出る。そしてダンダンに誘われヨングクも共に遊園地で楽しい時間を過ごす。

ヨングク家の家庭教師が自分の娘ダンダンだと知ったエナは、一度出たヨングク家に戻ることにする。一方、スチョルは家族に内緒で働いている建設現場の高所から転落し病院に運ばれる。連絡を受け病院に駆けつけたダンダンはスチョルに吐いた暴言を悔やみながらスチョルの意識が戻るのを待つ。

ダンダンは自責の念に駆られ、スチョルとの関係をヨングクに打ち明ける。ヨングクはダンダンの話を一切聞かず出ていけと命じる。その様子を見ていたエナは心を痛め、何としてでもダンダンの力になろうと奔走し始める。一方、セジョンはサラからダンダンが辞めたと聞かされ…。

セジョンはダンダンを捜そうと１人家を出ていき迷子になっていた。セジョンは無事に保護されるも、その夜から熱を出す。セジョンの姿に心を動かされたヨングクは、ダンダンの居場所を捜し迎えに行く。一方、焼き肉店で下働きをしていたダンダンは突然目の前にヨングクが現れ驚く。

セチャンの誕生日を別荘で過ごすことになったヨングク一家。ダンダンとサラも同伴するが、サラはギジャの急病で帰ることに。ヨングクと共に子どもたちと楽しい時間を過ごしたダンダンだったが、夜遅くになって携帯がないことに気づき１人捜しに行った森の中で迷ってしまい…。

別荘に戻ってきたサラはヨングクがダンダンを捜しに行ったと聞いて憤慨していた。そんな中、ヨングクがダンダンをおぶって帰ってくる。別荘でヨングクを誘惑しようとしていたサラのもくろみは大いに外れ苛立つ。一方、デボムとゴンがキッチンカーで焼き鳥を売る商売をスタートさせる。

ダンダンが子どもの頃に出会った軍人はヨングクだった。そのことに気づいたヨングクとダンダンは不思議な縁を感じながら昔話に花を咲かせる。一方、ヨングクとダンダンの関係がただならぬものだと思い始めたサラはデランに泣きつく。話を聞いたデランはダンダンを追い出すワナを仕掛ける。

ダンダンに盗みのぬれぎぬを着せたデランだったが、セチャンが全く別の証言をする。しかし、盗みを働いたとデランから責められ傷ついたダンダンは屋敷を飛び出す。その後、セチャンから事の真相を聞いたヨングクは激しくデランに詰め寄る。するとデランは訳の分からない話をし始め、皆を煙に巻く。

ヨングクに好きだと告白してしまったことを後悔するダンダンは、酒に酔っていて覚えていないことにしようと考えるが…。一方、ダンダンを追い出す計画に失敗し認知症のフリをすることになってしまったデラン。その話を聞いたギジャとミスクは認知症を利用してダンダンを追い出せばと悪知恵をつける。

まっすぐに気持ちをぶつけてくるダンダンにヨングクは戸惑いながらも、自分も気持ちに正直になろうと決断する。しかし時間がたつと再び揺らぎ躊躇するヨングク。一方、デランはダンダンを追い出す計画がことごとく失敗しサラに八つ当たりをする。追い詰められたサラはダンダンの弱みをつかもうと…。

ハンカチを木にかける決心がつかないヨングクの背中を押すかのように、洗濯物のハンカチがどこからか飛んできて木にかかる。そこへダンダンが現れ、木にかかるハンカチを見た瞬間ヨングクに抱きつく。風のいたずらに助けられ2人の交際はスタートする。一方、サラの元に驚くべき内容の電話が入り…。

サラはヨングクに自分の思いをぶつけるが、到底受け入れてもらえるはずもなく退職することになり、荷物をまとめヨングク家を出ていく。サラはその足でセジョンの通う幼稚園に行き、遠くからセジョンを見つめる。そして独り深酒をし、運転代行で現れたゴンに束草へ行くよう頼む。ゴンは胸騒ぎを覚え…。

ダンダンに気があるのではとエナから聞かれたヨングクは否定する。その話をヨングクから聞かされたダンダンはショックを受けるもヨングクの立場を理解すると伝える。一方、ギジャと言い争ったサラは家を飛び出し、酒を飲みほかの客に絡む。それをゴンが偶然見かけサラを店の外に連れ出し…。

ヨングクとダンダンは高級レストランで食事をする。その店でヨングクの旧友に偶然居合わせる。混み合う帰りのエレベーター内でヨングクたちが乗っていることに気づかない旧友夫妻はダンダンの悪口を言い出す。一方、デランの望む相手と結婚を決めたセリョンだったが結婚式当日にある女性が現れ…。

山に行ったヨングクが夜になっても帰ってこず、翌日から捜索が始まるが見つからない。皆が心配している中、ヨングクが帰宅してきて皆喜ぶも、ヨングクの様子がいつもと違う。親友のジョンウが話を聞いてみると、ヨングクは自分が22歳だと言う。ヨングクは山で頭を打ち一部の記憶を失っていた。