子どもの保育園で、古新聞を持ってきて欲しいと呼びかけがあった。ビリビリやぶったり工作をしたり、遊びに使うが、読む人が減り入手が大変らしい。　文化に関わる出来事に目を配る仕事をする中でも、メディア環境の変化はひしひし感じる。気になるのは、表現…

■記者コラム　「多事奏論」　オピニオン編集部記者・田玉恵美　久しぶりに昔の取材先に顔を出すと、しばらく会わないあいだに「えらいことがあった」という。　大阪・船場で着物屋「ゴフクヤサン・ドットコム」を営む居内（いうち）久勝さん（56）は6年前…

「サザエさん」の波平さんが「定年１年前の５４歳」に設定された時代から、日本は大きく変わった。変化に即し、誰もが働きやすく、生きやすい社会をつくりたい。　３６２５万人。「敬老の日」にあわせ、総務省が推計した６５歳以上の高齢者数である。総人口に…

鹿児島県の奄美大島で駆除が進められてきた特定外来生物のマングースについて、環境省が「根絶宣言」をした。外来生物は、生態系や人間、農業への影響が大きく、対策を徹底しなければならない。　マングースは毒蛇のハブや農作物を荒らすネズミの対策として…

〈雨が降った／それもいいだろう／本が読める〉――。武者小路実篤は、数々の名言とともに９０歳まで生きた。特に、その晩年の詩が、私は好きだ。巧みな文章術を使うことなどなく、まっすぐ老いに向き合い、素朴に、自然につづった言葉が何ともいい▼〈私もも…