【復路詳報】箱根駅伝、青学が総合V 一度も首位譲らず

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 第96回東京箱根間往復大学駅伝競走箱根駅伝)は3日、神奈川・芦ノ湖から東京・大手町までの復路(6~10区、109・6キロ)が行われ、往路優勝の青学大がトップを譲らず逃げ切って、2年ぶり5度目の総合優勝を果たした。

 青学大は往路2位の国学院大に1分33秒差で復路をスタート。6、7、8区を堅実につなぎ、9区の神林勇太(3年、九州学院)が区間賞で東海大を突き放した。逆転での総合2連覇を狙った東海大が2位。10区の4校による3位争いを国学院大が制し、4位帝京大、5位東京国際大、6位明大だった。7位早大、8位駒大、10区で9位に順位を上げた創価大、10位の東洋大までが、来年の大会のシード権を獲得した。

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 最終10区(23キロ)。青学大の湯原慶吾(2年、茨城・水戸工)と、2位東海大・郡司陽大(4年、栃木・那須拓陽)の大差はなかなか縮まらない。3位東京国際大に4位明大が追いつき、早大と駒大が8位争い。創価大が中央学院大を抜いて10位のシード圏内に入った。

 14キロ付近で、5位だった国学院大が東京国際大と明大に追いつき、18キロ付近で帝京大も加わって、4校による3位争いとなった。

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 9区(23・1キロ)の青学大・神林勇太(3年、熊本・九州学院)も好調な走り。7・8キロの権太坂で2位東海大の松尾淳之介(4年、秋田工)との差は2分23秒と少し広がった。

 最後の鶴見中継所でのアンカーへのたすき渡し。青学大と東海大の差が3分42秒とさらに大きくなった。3位に東京国際大が上がり、4位明大、5位国学院大、6位帝京大、7位東洋大、8位早大、9位駒大、10位中央学院大までがシード圏内。11位は創価大が10位から55秒遅れて通過した。日体大、日大、筑波大は繰り上げスタートとなった。

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 8区(21・4キロ)。首位青学大の岩見秀哉(3年、兵庫・須磨学園)、追う2位東海大の小松陽平(4年、北海道・東海大四)ともハイペースで入った。6・9キロ地点の茅ケ崎では差は2分10秒。中継所より9秒開いた。

 13・5キロ付近で、11位だった創価大の鈴木大海(3年、神奈川・藤沢翔陵)が10位の中央学院大・藤井雄大(4年、大分西)に追いついて並走。激しいシード権争い。遊行寺の上り坂で鈴木が藤井を突き放し、シード圏内に戻る。

 9区への中継所順位は、1位青学大、2位東海大で差は2分ちょうど。わずか1秒縮まっただけだった。3位は5分9秒差で国学院大、4位明大6分34秒差、5位東京国際大7分30秒差。以下、6~10位は帝京大、東洋大、駒大、早大、中央学院大の順でここまでがシード圏内。

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 レースは7区(21・3キロ)へ。2キロ過ぎに3位東海大の松崎咲人(1年、長野・佐久長聖)が2位国学院の木付琳(2年、大分東明)をとらえた。12キロ手前で明大の阿部弘輝が東京国際大の真船恭輔を逆転し、4位に。2人は福島・学法石川高出身の同級生。

 残り3キロの大磯でトップの青学大の中村友哉(4年、大阪桐蔭)と東海大の差は2分と縮まった。

 トップで青学大がたすきリレー。2分1秒差で2位東海大、3位国学院大。4位に明大が浮上。阿部は1時間1分40秒の区間新記録。これで2区から6区間連続で区間記録更新。5位東京国際大、6位駒大、7位東洋大、8位帝京大。9位に早大の鈴木創士(1年、静岡・浜松日体)が3人抜きでシード圏内に入ってきた。

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 山下りの6区(20・8キロ)で、東海大は主将の館沢亨次(4年、埼玉栄)がスタートしてすぐに東京国際大をとらえて3位に。5キロで1位青学大の谷野航平(4年、東京・日野台)と2位国学院大の島崎慎愛(2年、群馬・藤岡中央)との差は1分31秒、東海大とは2分37秒。東洋大の今西駿介(4年、宮崎・小林)が追い上げ、16キロ手前で8位に浮上した。

 17キロの函嶺洞門で青学大と国学院大は1分52秒差に開き、東海大とは2分30秒差。

 青学大はそのままトップでたすき渡し。国学院大が2分16秒差で続き、東海大は館沢が57分17秒の区間新で追い上げ、首位と2分21秒差の3位で7区に入った。4位東京国際大、5位明大、6位駒大。

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 往路の順位は①青学大②国学院大③東京国際大④東海大⑤明大⑥帝京大⑦創価大⑧駒大⑨早大⑩拓大⑪東洋大⑫中央学院大⑬中大⑭順大⑮日大⑯法大⑰神奈川大⑱日体大⑲筑波大⑳国士舘大。

 往路上位5校の選手変更は、青学大が最終10区に湯原慶吾(2年、茨城・水戸工)を起用。国学院大は9区・茂原大悟(4年、群馬・高崎)10区・殿地琢朗(2年、岐阜・益田清風)、東京国際大は7区に真船恭輔(4年、福島・学法石川)、東海大は6区・館沢亨次(4年、埼玉栄)9区・松尾淳之介(4年、秋田工)、明大は7区・阿部弘輝(4年、福島・学法石川)8区・櫛田佳希(1年、福島・学法石川)10区・河村一輝(4年、岐阜・大垣日大)。そのほか、駒大は7区・小林歩(3年、大阪・関大北陽)10区・石川拓慎(2年、千葉・拓大紅陵)、早大は9区・新迫志希(4年、広島・世羅)、東洋大は7区・蝦夷森章太(2年、愛知)9区・大沢駿(3年、山形中央)10区・及川瑠音(1年、岩手・一関学院)に変更した。

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