【詳報】首相の言葉が響かない 責任陳謝もいら立つ野党

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 衆院予算委員会で26日、2日目の論戦が交わされました。内閣支持率の下落に直面している菅義偉首相は、新型コロナウイルス対応などをめぐり、野党の追及にどう答えたのか。タイムラインで詳報し、記者が解説しました。

08:58

2日目の質疑始まる

 衆院予算委員会の2日目の質疑が始まった。

09:00

質問、故・羽田議員の話から

 衆院予算委2日目のトップバッターの立憲篠原孝氏は、同じ長野が地元で昨年末に新型コロナ感染症で亡くなった羽田雄一郎参院議員の話から質問を始めた。羽田氏に哀悼の意を示した上で、検査態勢の充実を求めた。

 羽田氏は高熱などの症状が出た後もPCR検査が順番待ちとなり、検査を受ける前に亡くなった。篠原氏は「ひどい事例だ。ワクチン接種も大事だが、その前にPCR検査をしっかりして、第2の羽田議員を生まないようにしてほしい」と訴えた。

 田村憲久厚生労働相は「しっかり検査機能を強化しないといけない。保健所の強化もして対応したい」と述べた。1日に14万件のPCR検査ができるものの、東京など感染が拡大している地域では対応が難しい状況があるとした。

 一方、菅義偉首相に対して篠原氏は「自分と同じ団塊の世代の首相で親近感を持った」とする一方、内閣支持率が下がっている理由を尋ねた。菅氏は「コロナ対応について、国民に理解をいただいていないことが大きい。なすべきことを迅速に行い、これ以上の感染拡大を防ぎたい」と述べた。

09:20

辻元氏「GoToトラベル予算削除を」

 立憲民主党辻元清美氏は、「医療(拡充策)がまだまだ足りません。医療に(予算配分を)振り向けようと総理が決断したらみんなも納得する」と述べ、菅義偉首相肝いりの「Go To トラベル」事業の第3次補正予算案への計上をやめるよう求めた。

 これに対し、菅首相は「今回の予算案では医療について必要な予算はしっかり確保させていただいている。コロナ対策に全力で取り組むことは当然のことであり、内閣あげてしっかり対応していきたい」と述べるにとどめ、「Go To」事業の計上を撤回しない考えを改めて示した。

 辻元氏はまた、コロナ感染者が療養する医療機関や民間ホテルなどの消毒・清掃業務の問題を追及。辻元氏は自衛隊の派遣も検討するよう求めた。

 菅首相は「療養のホテルは地方自治体にどこを使用するかをお願いしている。その分の費用は全額国費でみている」と説明。自衛隊については「北海道に派遣し、大阪にも派遣した。そういう中でいつでも自衛隊が派遣できる態勢は維持している。例えば、自宅から病院の搬送だとか、必要であれば、そうしたことも含めて当初は対処していたのも事実だ」と述べた。

09:20

首相が考える国民の不安は?

 菅義偉首相は、全国各地で新型コロナウイルスに感染しながらも、すぐに治療を受けられない現状があることについて「必要な検査を必要な時に受けることができない、そうした態勢ができていないことについては責任者として大変申し訳なく思う」と陳謝した。

 立憲民主党の辻元清美氏への答弁。政府の新型コロナ対応に国民の批判の目が向けられていることについて、首相は「必要な医療を提供できるような態勢ができていない。そういうことに国民のみなさんが不安を感じているということだと思う」と述べた。

09:45

五輪中の医療スタッフ「1万人に依頼」

 橋本聖子五輪相は、東京五輪パラリンピックの開催に必要な医療スタッフについて「1人5日間程度の勤務をお願いすることを前提に、1万人程度の方に依頼をしてスタッフ確保を図っている」と述べた。一方、医療従事者らが新型コロナ対応に追われている現状から「地域医療に支障が生じてしまってはならない」とも指摘。「大会に協力する医療機関の負担軽減の検討も含め、準備を進める」と語った。

 立憲民主党の辻元清美氏に答…

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