半年前はどん底にいた中央大の吉居 箱根最古の記録更新までの努力

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加藤秀彬
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 中央大の吉居大和(2年)は、覚悟を決めた。

 箱根駅伝の1区。

 スタート直後から集団の先頭で引っ張り、4~5キロまでの1キロを2分42秒のハイペースで進んだ。

 顔つきが変わったのは、5キロすぎだった。

 「自分がペースをつくったらみんなついてくると思ったけど、離れていったので。行くしかないと思いました」

 あまりの速さに、後続はついていけない。地力が抜きんでていることは明らかだった。

 1時間0分40秒。

 2007年に東海大の佐藤悠基が樹立した、箱根駅伝最古の区間記録を15年ぶりに塗り替えた。しかも、26秒の大幅更新だ。

 「自分のペースで出せたことが、自信になりました」

「日本記録」の躍進から一転…

 昨季、5000メートルで日本学生対校選手権(日本インカレ)優勝、日本選手権3位。U20日本記録更新(13分25秒87)と躍進した。

 一転、今季前半は苦しかった。

 東京オリンピック(五輪)をめざして出場した昨年6月の日本選手権は16位。9月の日本インカレも11位に終わった。

 不調の原因は、シーズン直前の春にあった。

 昨年2~4月、チームメート…

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この記事を書いた人
加藤秀彬
スポーツ部
専門・関心分野
陸上、サッカー、海外スポーツ