沖縄の本土復帰から今年で50年。復帰運動にも役割を果たしてきた東京の沖縄県人会は8日、復帰50年を記念し、国立劇場大劇場(東京都千代田区隼町)で「沖縄芸能フェスティバル」を開く。人間国宝の演者も招き、「過去最大規模」の祭典となる。
東京沖縄県人会は、他の地域の沖縄県人会が親睦を目的に設立されたのとは異なる歩みをたどってきた。
戦後、沖縄では米軍が住民から土地を接収し、基地を広げた。住民も非暴力で抵抗運動を続け「島ぐるみ闘争」として沖縄全土に広がった。1956年9月、「東京のウチナーンチュもふるさとのために貢献しよう」と浅草公会堂で結成されたのが東京沖縄県人会だ。地の利を生かして日米両政府に働きかけ、国会などにも陳情を重ね、72年の本土復帰につなげた。
その後、東京での沖縄の伝統芸能の普及や継承の礎となった県人会は2000年から毎年、芸能イベントを開いてきた。新型コロナウイルスの拡大などで19年以降は中止になっていたが、復帰50年の今年は、これまでにない大きなイベントを開くことにした。
沖縄のオペラとも称される「…
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