中大の吉居大和が見ていた「世界のカレンダー」 快走導く監督の助言

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加藤秀彬
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 中央大の吉居大和(3年)は2022年の箱根駅伝で1区を走り、全10区間の中で最古の区間記録を15年ぶりに塗り替えた。

 23年大会を前に、藤原正和監督は考えた。

 序盤で遅れるわけにはいかないため、各校が1区に主力級を投じて牽制(けんせい)し合うはずだ――。

 そうなると差が出るのは次の2区。

 だからこそ、エースの吉居を2区で勝負させようと決めた。

駒大・青学大のエースに勝利

 レースは予想通りの展開になった。

 1区が混戦となり、吉居は4位でたすきを受け取った。序盤から先頭に出る攻めのレースを進めた。

 12キロ過ぎで、1度抜いた駒沢大の田沢廉(4年)に逆転され、14キロ過ぎでは青山学院大の近藤幸太郎(同)にも前に行かれた。

 「苦しくて、ペースを上げられないと思った」

 それでもあきらめなかった。

 残り2キロでギアを入れ替えた。

 近藤を逆転すると、ラスト100メートルでスパートをかけ、田沢もかわした。最後は先頭でたすきをつないだ。

 学生長距離界のトップ2人に勝ち、区間賞をつかみ取った。

 昨年に続く箱根での快走。

 ここまでの道のりは、決して順調でなかった。

けがの原因

 1年生の冬に続き、2年目も…

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この記事を書いた人
加藤秀彬
スポーツ部
専門・関心分野
陸上、サッカー、海外スポーツ