自分をだまして耐えた 「最後の砦」で繰り返された男子同士の性暴力

有料記事子どもへの性暴力

編集委員・大久保真紀
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 「快感なんだと自分に言い聞かせ、思い込ませないと耐えられなかった」

 男性(35)は、自分が育った西日本の児童養護施設での日々を振り返る。

 母が病死した後に引き取られた親類宅で虐待を受け、中学1年の夏、その施設に入った。

 男性にとって最後の砦(とりで)だったが、安心できる安全な場ではなかった。

 入所当日に年上の子どもたちに風呂場に連れて行かれ、繰り返し殴られた。

 男の子が性被害に遭うということが、社会で十分に認識されているとは言えません。被害体験そのものだけでなく、社会の無理解も被害者を苦しめています。目を背けずに事実を知ることが対策への第一歩と考え、記事では被害の状況などを詳しく書いています。

エスカレートしていく性暴力

 小学生男子との相部屋での生…

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この記事を書いた人
大久保真紀
編集委員
専門・関心分野
子ども虐待、性暴力、戦争と平和など