第4回激戦制し「銀座のママ」が国政へ 猛反対した母が聞いた最終日の演説
杉山あかり
当選確実と報じられると、涙を抑えられず、両手で顔を覆った。
23日に投開票された参院大分選挙区補欠選挙で、自民党公認の白坂亜紀氏(56)は341票差の激戦を制した。
歓声が響くなか、支援者が待つホテルの会場に姿をあらわす。目に涙を浮かべたまま、感謝の言葉を述べた。
「胸がいっぱいです。まったくの新人を応援してくださった故郷、大分のみなさま、ありがとうございます」
約40日前。白坂氏は自民党大分県連が行った公募で、7人の中から立候補予定者に選ばれた。
記者会見や選挙用の写真撮影などを慌ただしくこなす。次の打ち合わせまでは、約4時間の空き時間があった。
「気が重いわ」。そう話しながら、タクシーに飛び乗った。
タクシーの中で、500ミリリットルのハイボールの缶を片手に、少しゆううつな表情で電話をかけた。
「亜紀です。報告することがあるので、いま家に向かっています」
「絶対だめ」母が猛反対した理由
電話の先は、同県竹田市の実…
統一地方選挙・衆参補選2023年
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