旧統一教会と接点の議員、9割が当選 半数超が得票は減らす 統一選

統一地方選挙2023

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 朝日新聞のアンケートに「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)との接点を認めた都道府県議について、今春の統一地方選での当選、落選を調べたところ、立候補した228人のうち9割にあたる206人が当選していた。落選は1割にあたる22人だった。

 得票数では、半数超が前回より減らしていた。

 アンケートは昨年8~9月に実施。都道府県議のほか国会議員、知事ら計3333人を対象に教団との接点の有無やその内容などを尋ねた。都道府県議は90%にあたる2314人が回答し、うち292人が接点を持っていたと明らかにした。教団関連の会合やイベントへの出席、選挙活動の支援などだった。

 この292人のうち、今春に任期満了を迎えた議員が251人いた。4月9日に投開票された統一地方選の前半戦の41道府県議選では、このうち23人が年齢などを理由に立候補せず、出馬は228人。このうち206人(90・4%)が再選し、22人(9・6%)が落選した。再選した206人のうち、2割にあたる47人が無投票だった。

 アンケートで教団との接点が浮上した都道府県議は、8割超が自民だった。自民の道府県議でみると、今春の統一地方選に立候補した現職計1111人のうち落選したのは98人で、全体の8・8%だった。

228人中、118人が前回より得票減らす

 アンケートで接点を認めた議員たちは、教団との関わりが地元メディアなどで報じられたケースが多い。

 得票数でみると、接点を認めて立候補した228人のうち、前回選挙より減ったのが118人、増やしたのが42人だった。補欠選挙での当選や、前回か今回、もしくは両方が無投票で比較できない議員が68人いた。

 減少の要因は教団との関わり以外にも様々な要素が考えられるが、前回から数千~1万票減った人もいた。立候補した議員らは、教団との関わりが自身の得票に影響した可能性を指摘している。

世界平和統一家庭連合広報局の話

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    塚田穂高
    (文教大学国際学部教授・宗教社会学者)
    2023年5月31日11時16分 投稿
    【解説】

    ・・・国政選挙にどれだけ影響するかはまだこれからだ 今春の統一地方選で、旧統一教会との関係が指摘されてきた候補の約1割が落選したという結果。多いとみるか、少ないとみるか。もっとも地方選は、実質的に中選挙区・大選挙区制に近いわけであって

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