第4回動かなければ死ぬ時に後悔する 虐待と初めて向き合った犬山紙子さん
A-stories「こぼれ落ちる子どもたち その声を聞いて」
「ごめんなさいっていう気持ちです」
エッセイスト、テレビのコメンテーター、タレント、子ども支援のボランティアチームなど、多方面で活躍する犬山紙子さん(41)は、インタビューの冒頭、こう切り出した。6歳の女の子を育てる一人の女性、大人として、子どもたちへの思いや伝えたいメッセージを、等身大の言葉で語ってもらった。
――SNSで自分の子育てだけじゃなく、子どもの社会問題も発信していますね。どんな思いですか。
「ごめんなさいっていう気持ちですね」
――ごめんなさい、ですか?
「児童虐待のニュースがあると、私はテレビのチャンネルを変えてました。『自分がつらいから』って。子どもたちの言葉に全部フタをして聞かないふりをしてきたことへの罪悪感がすごくあって」
「大人なのに何もしてこなかった自分」
――犬山さんは「#こどものいのちはこどものもの」というボランティアチームを、タレントやアーティスト、ミュージシャンと2018年につくって寄付を集めて子どもへの支援活動もしています。
「この活動を始めたきっかけ…
- 久永隆一
- 東京社会部|文部科学省担当
- 専門・関心分野
- 社会保障政策、こども若者、人口減少、貧困、教育、女性支援
こぼれ落ちる子どもたち
虐待、貧困、性被害……。大人がつくった支援制度からこぼれ落ち、困難に直面している子どもたちがいます。今の国会では、「こども家庭庁」の設置法案などの審議が始まり、子ども政策の転換点を迎えます。今後、子どもたちに救いの手が届くのでしょうか。リアルな声とともに伝えます。[もっと見る]