関西経済同友会の萩尾千里・元事務局長が死去 元朝日新聞編集委員
諏訪和仁
関西経済同友会の元事務局長で、元朝日新聞編集委員の萩尾千里さんが4日に亡くなっていたことがわかった。85歳だった。
愛知県で生まれ、熊本県で育った。関西大学商学部を出て、日刊工業新聞の記者になり、1968年に富士製鉄と八幡製鉄の合併をスクープした。翌69年に朝日新聞に移った後、大阪本社経済部で編集委員となり、多くの経営者たちと関係を深めた。その縁で87年に関西経済同友会の事務局長に転じた。
同友会では、内外の人脈を生かして民間外交に乗り出す。93年に米ハーバード大の社会学者エズラ・ボーゲル氏との親交をもとに、同大の研究者らと日米間の経済関係や安全保障などを話し合うボストン・シンポジウムを始めた。韓国や中国の政財界との交流も粘り強く続けた。06年に大阪国際会議場の社長になり、大阪への国際会議の誘致に力を入れた。
22年9月には、自らの人生を振り返った著書「新聞記者のち財界人」(かもがわ出版刊)を出した。(諏訪和仁)
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