野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を制した栗山英樹と、サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会で采配を振るった森保一。2人の日本代表監督の新聞記事を手に、記者はその1対1の取材に臨んだ。
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インタビューの相手は、池田太(52)。サッカー女子W杯(7月20日開幕)に挑む日本女子代表(なでしこジャパン)の監督だ。
池田は栗山と森保の記事を読み、苦笑いした。
「こんな立派なこと、言える立場じゃないですよ」
取材に対して慎重に言葉を選び、強気なことはめったに言わない人だ。だから、あえて聞いてきた。
指導者としての自身の強みは何ですか?
しばらく考え込み、言った。
「自然体なところかな」
誰に対しても分け隔てなく接する。選手の意見に耳を傾ける。周囲の評は「オープンマインド」だ。
記者が筑波大のサッカー部員だった2010年。指導者たちがライセンス取得などのため集う合宿に「選手役」として参加し、池田の指導を受けたことがある。
なでしこジャパン前監督の高…
- 【視点】
「サッカーは(誰かに)やらされてやるものではない。自分は仲間と一緒にやるのが好きだったし、楽しくて始めたのが原点だから」。なでしこジャパンを率いる池田太監督の言葉です。中学時代、顧問だった先生の転勤で、所属していたサッカー部が廃部の危機を迎
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