【詳報】ウクライナ侵攻82、7月14日~7月20日(日本時間)
ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島の軍演習場で19日早朝、弾薬庫が爆発しました。SNSでは防空ミサイルシステムが作動した可能性も指摘されており、ウクライナ側によるミサイル攻撃の可能性もあります。
そんな中、ロシアの民間軍事会社ワグネルに近いテレグラムチャンネルは19日、同社創設者エフゲニー・プリゴジン氏のものとされる動画を公開しました。男性は「我々はしばらくベラルーシにいる」と述べています。動画は薄暗い中で撮影され、鮮明でなく、本人かどうかは不明です。
(タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間)
■■■7月20日(日本時間)■■■
23:08(モスクワ17:08)
ナワリヌイ氏に禁錮20年を求刑 ロシア検察「過激派組織つくる」
収監中のロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏に対し、ロシアの検察当局は20日、過激派組織をつくった罪などで、禁錮20年を求刑した。ナワリヌイ氏の弁護士の話をタス通信が伝えた。判決は8月4日に言い渡される予定だという。
ロシアでは、裁判所もプーチン政権の支配下にあるとされ、このまま有罪判決を受け、刑期がさらに延長される可能性が高い。
ナワリヌイ氏はプーチン政権の汚職を追及し、毒殺未遂事件に遭った後、2021年に療養先のドイツから帰国した。その直後に拘束され、詐欺や法廷侮辱罪で禁錮9年を受けたが、さらに過激派組織に関連する罪で起訴されていた。
20:07(ワシントン07:07)
ウクライナ、クラスター弾の使用開始か ワシントンポスト報道
米紙ワシントン・ポストは20日、米国が供与したクラスター弾を、ウクライナ軍が南東部の前線で使い始めたと報じた。複数のウクライナ当局者の話として伝えた。
クラスター弾は、一つの「親爆弾」に多数の「子爆弾」を含み、不発になった子爆弾が地雷のように残る危険がある。人道的な観点から懸念が出ていたが、米国は7日に供与を発表した。13日には、供与されたクラスター弾が届いたことをウクライナ軍幹部が明らかにした、と米CNNが報じていた。
20:27(モスクワ14:27)
オデーサへの攻撃は「報復」 ロシア国防省
ロシア軍は20日未明、ウクライナ南部の港湾都市オデーサなどを高精度ミサイルで攻撃した。ロシア国防省は「無人艇(水上ドローン)の工場や保管場所」が標的で、ロシアが実効支配する南部クリミア半島とロシアを結ぶクリミア橋爆破の報復攻撃だとしている。
ほかに南部ミコライウにあるウクライナ軍の燃料施設や弾薬庫も攻撃し、すべて破壊したとしている。
18:48(オデーサ12:48)
ロシアのミサイル攻撃で中国総領事館の窓破損
ウクライナ南部オデーサ州のオレフ・キペル知事は20日、未明に州都オデーサに仕掛けられたロシア軍のミサイル攻撃をめぐり、SNSに「中国総領事館の建物が被害を受けた」と投稿した。窓ガラスが割れた中国総領事館の写真を掲載している。
キペル氏は「侵略者(ロシア)は港湾施設を狙っているが、被害を受けたのは行政施設と周囲の建物、そして中華人民共和国領事館だ。何の注意も払っていない証拠だ」とロシアを批判した。
18:15(ミコライウ12:15)
ミコライウ、オデーサへの攻撃で2人死亡
20日未明に起きた、ウクライナ南部の港湾都市オデーサとミコライウに対するロシア軍のミサイル攻撃で、地元当局はそれぞれ1人が死亡したことを明らかにした。
行政機関の施設が攻撃されたオデーサでは、警備員1人が死亡した。ミコライウでは3階建ての住宅が崩壊して炎上。19人が負傷し、救急隊員ががれきの下から男性の遺体を発見したという。
17:01(モスクワ11:01)
ロシアと中国、日本海で合同軍事演習開始 ロシア国防省
ロシア国防省は20日、記者団に対して、ロシアと中国による海上合同軍事演習が日本海で始まったと述べた。ロシア国営タス通信が伝えた。演習は23日まで行われ、対潜哨戒機を含む両国海軍の航空機30機以上が参加するという。
同省によると、両国海軍は共同で対潜水艦戦や海上戦闘の演習をするほか、実弾訓練も予定されているという。同省は今回の演習の目的はあくまで、「アジア太平洋地域の平和と安定の維持」としているが、安全保障面で日本や韓国と結束する米国を牽制(けんせい)し、中国と協力を深める狙いがあるとみられる。
15:33(ベラルーシ09:33)
ワグネルがベラルーシ軍と共同訓練 同国国防省
ベラルーシ国防省は20日、同国軍がロシアの民間軍事会社ワグネルと共同訓練をしていることを明らかにした。ロシア国営ノーボスチ通信が伝えた。「この1週間、特殊部隊がワグネルと演習場で軍事訓練をしている」としている。
同省はワグネルの軍事経験を教えるなどのプログラムを作っており、すでに今月、ワグネルの戦闘員が領土防衛隊の教官を務めたという。
ワグネルは6月の反乱失敗後、ベラルーシへの移転を認められた。今月、ベラルーシに向かう車列が確認されたと報道されていた。
14:32(オデーサ08:32)
南部オデーサでは4人負傷、ロシア軍のミサイル攻撃で
ウクライナの公共放送「ススピーリネ」によると、同国南部の港湾都市オデーサ中心部で20日未明に響いた爆発音について、ウクライナ軍南部作戦管区のフメニュク報道官は同日、行政庁舎がロシア軍のミサイル攻撃を受けて崩壊し、4人が負傷したと話した。
ロシア軍がオデーサを攻撃するのは、同国政府がトルコ、国連の仲介による食料輸出協定への参加停止を発表した翌日の18日から3日連続。19日には、協定で積み出し港と定められたオデーサ港の穀物ターミナルが被害を受けた。
14:52(ミコライウ08:52)
南部ミコライウへのミサイル攻撃、18人負傷
ウクライナ南部ミコライウ州のキム知事は20日、同日未明に起きた、ロシア軍による州都ミコライウへのミサイル攻撃で計18人が負傷したと明らかにした。
攻撃は午前3時過ぎに起き、3階建ての住宅が一部崩壊して炎上。火災は午前7時45分まで続いたという。ミコライウの市長は崩れて燃え上がる建物や住宅前にできた大きなクレーターの写真をSNSに投稿した。負傷者のうち2人はがれきの中から救出されたという。
10:16(ミコライウ04:16)
南部ミコライウに攻撃、死者の情報 オデーサでも未明に爆発音
ウクライナの公共放送「ススピーリネ」などによると、黒海に近いウクライナ南部ミコライウにロシア軍のミサイル、あるいは砲弾によるとみられる攻撃があり、3階建ての住宅が炎上した。ミコライウ州のキム知事はSNSで「死者が出た」としている。
ミコライウ市長のSNSによると、住宅のそばに大きなクレーターができ、周辺の複数の建物も被害を受けているという。同市長は現状で負傷者は7人としている。
一方、ススピーリネはミコライウから南西約110キロの港湾都市オデーサでも中心部で未明に激しい爆発音が響いた、と伝えた。ロシア軍の攻撃だとすると、トルコ、国連の仲介による食料輸出協定に定められた積み出し港のあるオデーサへの攻撃はロシアが協定への参加停止を表明した直後から3日連続となる。
06:00(シカゴ19日16:00)
小麦先物価格が高騰、穀物ターミナルへの攻撃で
19日の米シカゴ商品取引所…
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