「春の大山」――。阪神タイガースの試合でプラカードに掲げられ、ファンの間ではおなじみのフレーズ。大阪府の小学生が4年前、主砲の大山悠輔内野手(28)への思いを詠んだ詩がもとになっている。作者であり熱烈な阪神ファンの少年(15)は今、人生で初めて対面する「アレ」を前に何を思うのか。
2019年、当時小学5年生だった少年は、国語の授業で「春」をテーマに詩を書くことになった。
「春といえば阪神や」。思い浮かんだのが、大好きな大山選手だった。春先はあまり打てないと言われながら、野球への熱さが伝わってくる。「春の大山」と題名をつけた。
小5で書いた「春の大山」
ダブルプレーにキャッチャーフライたまに相手のエラー。
でもだいじょうぶ春だ。
春の大山。
打つんだ。
そう締めくくるまで、鉛筆を握る手は一度も止まらなかった。
学校内に展示されたみんなの詩を見ると、春になぞらえて花や大地の目覚めを詠んだ詩ばかり。授業参観では他の保護者に爆笑されたり写真を撮られたりするなど注目の的だった。
初めて見た母親(46)もクスッとしたが、大山選手への愛を感じ、写真付きでX(旧ツイッター)に投稿した。フォロワーは50人ほどだったが、4万件の「いいね」がつき、瞬く間に話題になった。
初の甲子園観戦では……
ほどなく、テレビで観戦した…
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- 【視点】
すばらしい15歳。少年少女がもつ世の中を動かす力を感じます。かつて、水泳の岩崎恭子さんが15歳で金メダルをとったとき、いままで生きてきて一番幸せです、と言われたことも思い出しました。
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