東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出をめぐり、衆参両院の委員会で閉会中審査が行われました。閣僚らは質問にどう答えたのか。タイムラインで詳報します。

14:45

外国からの偽情報対策　磯崎官房副長官「４月から体制強化」

　アルプス処理水を「汚染水」と呼んで拡散するといった外国からの偽情報発信への対策について、磯崎仁彦官房副長官は「官邸ホームページ、SNS等を通じて正確な情報発信に努めるとともに、外務省、経済産業省でも適切に実施している」と説明した。

　日本維新の会の猪瀬直樹氏が「中国は、自分には都合の悪い情報を隠して、根拠のないデマとか偽情報に基づいて確信犯的に攻撃を仕掛けてきてる」と指摘し、対処方法を尋ねた。

　磯崎氏は「対外発信、外国からの偽情報の収集・集約・分析。これを含む取り組みを内閣情報官と内閣広報官に加え、外政を担当する内閣官房副長官補兼国家安全保障局（NSS）次長を含めた体制で一体的に推進をしている」と説明。4月から政府一体となって体制を強化して対応していると強調した。

13:50

改造直前の閉会中審査　野村農水相「引き続きやるかどうかだが…」

　閉会中審査は、衆院では終わり、午後に参院で開かれている。

　処理水放出後、初の国会論戦。来週にも行われる内閣改造の直前での閉会中審査となった。

　立憲民主党の田島麻衣子氏は冒頭、野村哲郎農水相に対し「トップとしてこれからも省を率いていく覚悟があるか」と質問した。

　野村氏は「引き続きやるかどうかということですが、これは総理のお考えになることでありますので、私のほうからコメントできません」と述べた。

11:20

自衛隊員の食事で国産水産物　野村農水相「ありがたい」

　処理水放出で中国が日本の水産物を全面禁輸したことを受け、野村哲郎農林水産相は、防衛省が自衛隊員向けに提供する食事で、国産の水産物を積極的に使う方針であることを明らかにした。野村氏は「ありがたい。各省庁で協力しあい、国内の消費拡大に取り組みたい」と述べた。日本維新の会の小野泰輔氏の質問に答えた。

　防衛省によると、自衛隊の駐屯地などで隊員向けに提供する食事に、可能な限り日本の水産物を使う方針だ。禁輸措置で打撃を受けた水産業への支援策の一環で、22万7843人（3月時点）の自衛官の食事を活用する。各駐屯地や基地で日本の水産物を積極的に採用するほか、割高な国産に切り替えるための予算措置として、来年度は駐屯地や基地内に住む隊員たちの「糧食費」を引き上げる方針。8月末に発表した2024年度予算編成に向けた概算要求では、1人1日あたり967円としていたが、引き上げ幅を今後、調整する。

11:15

立憲・泉代表、首相不在は「大変残念。審議拒否だ」

　閉会中審査とは別に、国会内で立憲民主党の泉健太代表が記者会見した。岸田文雄首相が外遊中で閉会中審査に出席していないことについて、泉氏は「大変残念だ。『予算委員会をやろう、総理出席でやるべきだ』と言っているのに、それを受けないわけですから、これは与党による審議拒否だ」と述べた。

10:30

全漁連会長も出席　「我々の不安にこたえて」

　全国漁業協同組合連合会（全漁連）の坂本雅信会長も閉会中審査に出席している。坂本氏は「中国が何かやるんじゃないかと想定していたが、規模・時期などについて、我々が判断できるようなものを超えている」と、中国の禁輸措置の影響を広く受けていると述べた。

　さらに「中国の輸入規制で非常に困っている漁業者は、北海道のホタテだけの話ではなくて、全国の漁業者に広がっている」と指摘。「影響をどうやって抑えていくのか、これは政治に求めていくことだと思っている。政府が責任を持って対処し、我々の不安にこたえてもらいたい」と訴えた。

10:10

嫌がらせ電話の損害賠償　西村経産相「因果関係で判断」

　処理水放出をめぐり、中国からとみられる嫌がらせの電話が飲食店などに相次いでいる問題で、西村康稔経産相は、東電による損害賠償の対象かどうかを問われ、「被害と賠償の因果関係があるかどうかの判断だ」と述べた。

　立憲民主党の落合貴之氏が「嫌がらせ電話で損害が出たり、営業妨害にあったりした場合、賠償や補償の対象になるのか」と質問。西村氏は「個別の事案に照らして（因果関係が）あるかどうかで判断する。東京電力に指導していく」と答えた。ただ、因果関係をどう判断するのかについて具体的に言及はなかった。

10:05

首相は不在　立憲・落合氏「総理が出席して、国民に説明すべきだ」

　岸田文雄首相や林芳正外相は外遊中で、閉会中審査に出席していない。立憲民主党の落合貴之氏は「立法府に総理が出席して、国民にも、そして立法府にも説明すべきだ」と指摘した。

09:50

野村農水相、想定外発言は「私の個人的な話」　中国の水産物禁輸

　立憲民主党の長妻昭氏が質問に立った。中国が日本の水産物を全面的に禁輸したことを受け、野村哲郎農水相が「全く想定していなかった」と述べたことについて、質問した。

　野村氏は「政府としてはあら…