車いすで富士山頂「夢だった」 三浦雄一郎さん90歳で尽きぬ冒険心
70、75、80歳で世界最高峰エベレストに登頂したプロスキーヤー三浦雄一郎さんが今夏、90歳で富士山の山頂に立ちました。3年前に患った病で足にまひがあり、車いすでの挑戦。その高齢と体で頂をめざした意義は、どこにあったのでしょうか。
8月31日朝、快晴の富士山。山頂に着いた三浦さんは「この状態で頂上に上がるのは夢だった」と声を弾ませた。
2日前、三浦さんは静岡県側の5合目を出発した。旧知のスキーヤーや登山家、次男豪太さん(54)ら家族を含む約40人がチームとして同行。「隊長」を務めた三浦さんは行程の大半をアウトドア用車いすに乗って移動したが、一部は自分の足で登った。
使った車いすはマウンテンバイクのような太いタイヤが2輪、先頭にも1輪あり、安定感がある。これにロープを結び、メンバーが数人ずつ交代で引っ張った。
3年前に発症した病、一時は「要介護4」に
三浦さんの人生には冒険の歴史が刻まれている。1966年、富士山の斜面をスキーで直滑降。70年にはエベレストの標高8千メートルから滑り、一躍有名となった。
さらに53歳までに世界7大陸最高峰でのスキー滑降を達成。高齢になってからもエベレストに登り、中高年世代に元気な姿を見せてきた。
だが、世界がコロナ禍に見舞…
【秋トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら