信者「事実受け止めきれない」 旧統一教会への解散命令請求表明に

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 文部科学省が12日に表明した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令請求の方針。教団の信者たちはどのように受け止めているのか。

 20代の現役信者の女性は「自分の信じてきた神様や教団の友達を否定されたようで、事実が受け止めきれない」とうなだれた。両親ともに信者で、物心ついた時から毎週のように教会での礼拝に参加していた。「自分にとって教団は家族そのものだった」

 信者の中には自分の家族を犠牲にして教会活動を優先してきた人も多く、そこへの問題は感じてきた。

 世論で教団批判が高まって以降、教団にも少しずつ変化が見え始めていたと感じていた矢先だったといい、ショックは大きい。「解散になっても、ならなくても社会から認められる教団を作りたい」と話す。

 養子縁組によって信者家庭で育った東京都内の30代会社員女性は「両親が献金をたくさんしたことで、たしかに貧しい家庭だった」。一方、教団の関連団体「世界平和女性連合」に所属していた養母が、自身のぜいたくよりもボランティアで人や社会のために生きている姿を目にし、尊敬していたという。「教団のおかげで今の私がある。政府は私のような声も聞いた上で、解散命令請求の判断をしてほしかった」と訴える。

 入信40年を超える70代の現役信者の男性は解散命令請求に賛成の立場だ。信者が献金に苦しむなか、韓国の本部の一部が潤う構造に問題意識を持ってきた。「解散し、教団名も変えた上で、世界や社会に役立つことだけを考えてきた草創期のような教団に立ち返るべきだ」

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