細田博之衆院議長(79)が議長辞任を表明した記者会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係やセクハラの疑念や疑惑を否定した。ただ、詳細は語らずじまい。セクハラ被害そのものへの無理解をのぞかせる発言もあり、岸田文雄首相が火消しに走る異例の展開となった。
「衆院議長の職を退任したい。なるべく早いタイミングで説明したいと思い、お集まりいただいた」。13日午後、議長公邸であった記者会見で、細田氏はそう切り出した。体調への不安などを辞任の理由に挙げ、「辞めたくて辞めるわけではない」と説明。その後の記者団からの質問は、旧統一教会との接点やセクハラ疑惑に集中した。
細田氏はこれまで、数々の疑惑が取りざたされながら、記者会見には一切応じてこなかった。教団との接点については、報道を受ける形で説明文書を配布。過去に教団関連団体の会合に8件出席していることや、会合に祝電を送っていること、選挙のボランティア支援を受けたことなどは認めていたが、詳細は不明だった。
旧統一教会との関係 「そんな問題はない」
ただ、細田氏が初めて公に語った内容は、疑惑や問題の否定が大半を占めた。
「政府が解散命令を請求した団体と関係があったことをどう受け止めているのか」と問われると、「そんな問題はない」。「会合に8回出ている。ほかの議員に比べ突出している」との問いには、「特別な関係はない。呼ばれれば出るという程度」と応じた。教団側といつからどのような関係を築いてきたのかを重ねて問われたが、口をつぐんだ。
細田氏は2021年に議長に…
- 森岡航平
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