臨時国会が召集された20日、細田博之氏に代わる新しい衆院議長に自民党の額賀福志郎氏(79)が就任した。岸田文雄首相が所得税の減税の検討に踏み切るなか、自民党関係者からは、額賀氏は議長就任でホッとしているのではないかとの声が聞かれる。
田中角栄元首相に源流を持つ名門派閥「平成研究会」に所属した額賀氏は、派閥の浮き沈みとともに歩んできた。党幹部や閣僚など要職を歴任し、派内で「プリンス」と呼ばれた時代もあったが、総裁選という晴れ舞台に上がる機会を逃し続けると、徐々に求心力を失っていく。そんな悲哀を味わいつつ、「三権の長」にたどり着いた。
農家8人兄弟の末っ子から政界へ
1944年、茨城県で米や野…