阪神、悲願の日本一へのポイントは「3-2で勝つ」 カギ握る選手は

日本シリーズ阪神タイガース

大坂尚子
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 2年連続日本一を目指すオリックスに阪神が挑む構図になる。

 岡田彰布監督はお互いに「投手のチーム」と表現する。

 阪神が38年ぶりの日本一を果たすためには、打線の奮起が不可欠だ。

 阪神は広島とのクライマックスシリーズ(CS)最終ステージ(S)3試合で5、5、7安打。計10得点(平均3・3得点)止まりながら、投手陣が計4失点(平均1・3失点)に抑えて守り勝った。

 3点取り、相手を2点以内に抑える。その野球は日本シリーズでも変わらないだろう。

 オリックスは第1戦で球界のエース山本由伸が先発する。第2戦先発は左腕の宮城大弥が有力だ。

 この両輪から、いかに3点取るか。

 阪神は今季、チーム方針として四球を重視し、セ・リーグ最多の494四球を選んだ。1試合平均3・5四球で、その結果、同1位の555得点を挙げた。

 だが、山本と宮城は制球力が高く、9イニング平均の与四球は2個未満だ。阪神が四球で走者をためるのは難しいだろう。

 阪神に利があるとすれば機動力だ。

 盗塁数はリーグ1位の79個(オリックスは52個)。セ盗塁王の近本光司、同2位の中野拓夢の1、2番が出塁し、揺さぶりをかけてスキを見つけたい。

 特に開幕からフルイニング出場を続け、シーズン最多安打を獲得した中野がカギを握る。

 CS最終Sは11打数1安打の不振だった。

 基本的に先発野手8人を固定し、不振だからと入れ替えることはない。

 山本、宮城に抑え込まれれば、流れを変えるのは難しくなる。

 第2戦までに1勝以上を挙げ、本拠・甲子園での3連戦につなげる。

 それが悲願への絶対条件になる。(大坂尚子)

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この記事を書いた人
大坂尚子
スポーツ部|高校野球担当キャップ
専門・関心分野
野球、アメフト、フィギュアスケート