松村国家公安委員長「5回電報」明かす 教団と接点、新任5閣僚答弁

自民岸田政権

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 9月の内閣改造で新たに就任した閣僚5人が27日の衆院予算委員会で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体との接点を認め、内容を説明した。このうち4人は、朝日新聞が昨年実施したアンケートや自民党の点検調査で接点を認めていたが、松村祥史国家公安委員長は朝日新聞のアンケートで接点を否定していた。

 立憲民主党西村智奈美氏の質問に答えた。接点を認めたのは松村氏のほか、木原稔防衛相伊藤信太郎環境相、鈴木淳司総務相、盛山正仁文部科学相。

 木原防衛相は2021年7月11日に教団関連の団体の会合に自ら出席し、「数分間の国政報告をした」と説明。会合に祝電を送っていたことや、18年に教団友好団体のイベントに実行委員として名義貸しを頼まれ、同年から22年まで名前が記載されていたことなどを明らかにした。ただ、「これらの関わりについては当時、旧統一教会関連団体によるものとは認識していなかった」とした。

 伊藤環境相は18年10月に東京都内で開催された会合に、「事務所が会費を支出した。出席していない」と説明。「ほかに旧統一教会が主催していることを認識した会合に出席したことはない」と述べた。

 鈴木総務相は「関連団体の会議に私が1回、秘書が3回参加した」と説明。「ある参院候補の応援の会に呼ばれ、回ってきたマイクであいさつした」と語った。教団関連の会合との認識があったことを認め、「そういう団体ということはわかっていたがゆえに、極めて慎重に関係をもたないようにしていた」と釈明した。

 松村国家公安委員長は「当該団体と知らずにイベントに5回ほど電報を送った。一般的な社交辞令の電報を出した」と説明した。朝日新聞が昨年実施したアンケートでは祝電の有無も尋ねたが、松村氏は「ない」としていた。

 盛山文科相は関連団体の会合に1回参加したとし、「認識せずに参加していた」と語った。

 5閣僚が予算委で認めた接点は以下の通り。木原氏=祝電1件、会合出席3件(うち本人出席1件)、会費支出1件、寄付受領1件、イベントへの名義貸し1件▽伊藤氏=会費支出1件▽鈴木氏=会合出席4件(うち本人出席1件)、祝電3件、会費支出4件▽松村氏=電報5件▽盛山氏=会合出席1件。

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    内田晃
    (朝日新聞政治部次長)
    2023年10月27日20時33分 投稿
    【視点】

    予算委で新任閣僚5人が教団との関わりを説明しました。このうち、3人が自民党が昨年実施した点検調査に名前が出ていますが、松村祥史国家公安委員長と鈴木淳司総務相の名はありません。両大臣が党調査にどう回答しているのかは分かりませんが、自民調査は名

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