元統一教会信者の牧師が語る「抜け出し方」 やめる・やめないの前に

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聞き手・宮崎陽介
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 家族があるとき、陰謀論やカルト宗教などの「極論」にはまり、人が変わったようになってしまったら――。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)にいた経験があり、今、カルト被害救済の活動をする牧師の竹迫之さんは、「まず本人に語ってもらう」と言います。

 牧師をしながら、カルト被害救済のための相談を受けています。

 私自身、18歳から約1年8カ月、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)にいました。大学受験の帰り、男性に声をかけられました。映画を格安で見られるという「ビデオセンター」を教えられたのです。その数日後の大学不合格が決まった日、雨宿りのつもりでセンターを訪れました。教団が運営しているということはしばらく後で知りました。

 当初、私は教団のことを知らず、親も「あまりいい話は聞かないけど、大丈夫?」程度の認識でしたが、ほどなく、私はのめり込みました。親は心配し始めて、「浪人で、そんなことをしている場合じゃないだろう」などと言い出しました。

 家に帰らず教団の合宿所で寝泊まりしていたら、両親がアルバイト先に来て無理やり連れ戻されたこともあります。「父さんだって、会社ばかりでほとんど家にいないじゃないか」と反発しました。

家庭での重圧、親から自立したい気持ち

 父は会社人間で、押さえつけ…

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