棋士の手を止めた野球熱 将棋の日本シリーズも静粛に熱く 棋道愛楽

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杉本昌隆八段の棋道愛楽

 「日本シリーズ」といえばプロ野球を思い浮かべる方が多いでしょう。阪神タイガースが38年ぶりに日本一に輝いた今年、第7戦までもつれ込んだオリックスバファローズとの激闘は手に汗を握るものでした。

 愛知県に住む私は、東西に分かれる将棋連盟では関西に所属しています。なので、大阪の「野球熱」に触れる機会は何度もありました。

 今でこそほとんど見られませんが、昔は夜に関西将棋会館の棋士室に入ると、テレビの野球中継が映っていました。得点シーンが流れると、将棋の研究が一瞬止まったものです。

 「この勢いで優勝や!」

 誰かが声を上げ、何人かが同…

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