親イラン組織、貨物船拿捕は「イスラエルの虐殺に対応」 海運に波及

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エルサレム=武石英史郎
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 中東イエメン沖の紅海で19日、日本郵船が運航する貨物船がイエメンの反政府武装組織フーシによって拿捕(だほ)された。イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への侵攻に反発する勢力が、イスラエルとの関係を疑う船を乗っ取ったことで、軍事衝突の影響が、国際海運や世界経済にまで広がる可能性が出てきた。

 日本郵船によると、拿捕されたのは同社が運航する自動車運搬船「ギャラクシー・リーダー」。19日昼過ぎ、イエメン西部ホデイダ沖を航行中に拿捕された、と船主の英国ギャラクシー・マリタイム社から連絡を受けたという。

 乗員は多国籍の25人で、日本人やイスラエル人は含まれていない。船舶の位置情報を提供するマリントラフィックによると、12日にトルコ西部キョルフェズを出港し、インド西部ピパバブへ向かっていた。

 フーシは19日夜の声明で「イスラエル軍によるパレスチナ人虐殺への対応として、イスラエルの船を捕らえ、イエメン沿岸に連行した」と発表した。AP通信は、フーシが同日午後、紅海上の貨物船にヘリコプターから降下したことを複数の米国防当局者が確認したと報じた。

 船とイスラエルの関係につい…

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この記事を書いた人
武石英史郎
アジア総局長|東南アジア・南アジア・太平洋担当
専門・関心分野
アジア、グローバルサウス
イスラエル・パレスチナ問題

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