環境は大切に、従業員は?パタゴニア労組「ぼっちスト」にこめた思い
編集委員・堀篭俊材
あと約1週間、年内いっぱいで雇い止めになる。彼女が「1人ぼっちのストライキ」にこめた思いは何なのだろうか。
JR札幌駅から歩いて数分のところに「パタゴニア」札幌北ストアがある。アウトドアグッズが並ぶ店には、かつて窓ガラスに「無駄にしないで、着てください。」と書かれていた。「ビジネスで環境問題を解決する」というのがパタゴニアの理念だ。
「雇い止めの撤回を求めるとともに『無期転換逃れ』に強く抗議する」。23日午前、店の前でマイクを持って訴える藤川瑞穂さん(52)の姿があった。藤川さんは札幌北ストアでパートとして働いている。
■成果主義で地球は救えるの?
23日は朝から夕方まで、藤川さんは1人でストを実施した。単独での参加になったのは、他の労組員は全国の店舗に散らばり集まることが難しかったからだ。
藤川さんは札幌出身。もともと登山が好きで、夫とよく出かけていた。ブランドとしてのパタゴニアは値段が高くて縁遠い存在だったが、「環境問題に熱心に取り組むユニークな会社」と関心を持っていた。
2019年4月に入社する際…