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　世界平和統一家庭連合（旧統一教会）との接点が指摘される盛山正仁文部科学相の不信任決議案は20日、衆院本会議で採決され、自民党、公明党、日本維新の会などの反対多数で否決された。不信任案は立憲民主党が提出し、共産党、国民民主党などが賛成した。

　盛山氏は不信任案の否決後、記者団に「ほっとした」と述べた。信頼回復の方法を問われると「名案があれば教えて下さい。今まで通り着実にやっていくしかない」と語った。

　採決前の趣旨説明では、立憲の菊田真紀子氏が「これまで旧統一教会との関係を自ら公表する機会が何度もあったにもかかわらず、報道されるまで、自分にとって不都合な事実を隠し続けてきた盛山氏は文部科学大臣にふさわしくない」と訴えた。

　これに対し、自民の井出庸生氏は反対討論で、「自民党は旧統一教会の関連団体と過去に接点があったことを深く反省し、一切の関係を断つことを約束した。盛山大臣も一切の関係を断って大臣に就任した。引き続きこの問題の陣頭指揮をとっていただきたい」と述べた。維新の金村龍那氏は「答弁や自民党の調査が不適切であったとしても、不信任に値する重大な瑕疵（かし）があるとまでは言えない」と主張した。

　盛山氏は2021年の衆院選で、教団の友好団体から推薦状をもらい、選挙支援を受けていたとされる。事実上の「政策協定」にあたる推薦確認書に署名していたと朝日新聞が報じていた。22年の自民の点検に対しては、関連団体の会合であいさつしたことがあるとしたものの、選挙支援については申告していなかった。

　報道を受けて国会で問われた際は、「サインしたのかもしれない」といったんは認めたものの、その後は「記憶にない」などと答弁が迷走した。

　盛山氏は宗教法人を所管する文科省のトップ。22日には教団の解散命令請求について、東京地裁が国と教団の双方から直接意見を聞く審問が予定されている。