三菱鉛筆、独筆記具メーカー「LAMY」買収で合意 海外展開広げる

上地兼太郎
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 三菱鉛筆は29日、ドイツの高級筆記具メーカー「ラミー(Lamy)」社の全株式を同社の創業家から買い取り、完全子会社にすることで合意したと発表した。競合する製品が少ないうえ、「ラミー社のブランド力、デザイン力、技術力を獲得することで、世界有数の筆記具メーカーとなる」とうたう。買収額は非公表。

 ラミー社は1930年設立。欧米を中心に数千円台のボールペンや万年筆を主に扱っていて、文具愛好家に人気が高い。

 三菱鉛筆は1887(明治20)年創業。日本で初めて鉛筆を工業生産した。今はボールペン「ジェットストリーム」や「uni」ブランドの鉛筆や消しゴムでおなじみだ。製品は1千円未満の普及帯が多く、万年筆はなかった。ラミー社買収で、高価格帯や海外市場の展開を広げる。

 創業者の家紋をもとに、旧財閥の三菱グループよりも早く「三菱」のマークと商標を登録していて、三菱グループとは関係ない。(上地兼太郎)

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この記事を書いた人
上地兼太郎
経済部|デジタル庁担当

デジタル分野、北海道