能登半島地震で被害の大きかった奥能登地域では、災害関連死の疑いで亡くなる人が相次いでいる。石川県が発表している「15人」(3月8日現在)が「氷山の一角」だと示唆する過去の災害データや専門家の指摘もあり、今後、増えていく可能性が高い。
大きな被害を出した珠洲市。宝立町の避難所で寝ていた谷内田(やちだ)玲子さん(64)は1月9日午後10時半ごろ、別の避難者に起こされた。
状況がわからないまま、促されて玄関へ向かうと、心臓マッサージを受けている男性がいた。周囲には救急車を呼ぶ声が飛び交う。
「どうしたんだろう」
近づいてみると、倒れていたのは、夫の宏幸さん(65)だった。
記事の後半では、石川県が現在発表している災害関連死の疑い件数を「氷山の一角」だとする理由について、専門家の解説を紹介します。
周囲の避難者の話によると…