【詳報】ウクライナ侵攻107、3月11日~3月20日(日本時間)

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 ウクライナメディア「キーウインディペンデント」は19日、地元当局者の話として、ロシアによる攻撃を受けてウクライナ全土で過去1日間に計4人が死亡したと報じました。

 一方、ウクライナとの国境沿いにあるロシア南西部ベルゴロド州のグラトコフ知事は19日、州都ベルゴロドなどの子どもたち約9千人を避難させると発表しました。ロイター通信が同日、伝えました。ベルゴロド州ではここ数日、ウクライナ側からの砲撃が頻発しています。

(タイムスタンプは日本時間、括弧内は現地時間)

■■■3月20日(日本時間)■■■

02:22(ローザンヌ19日19:22)

ロシア出身選手ら、五輪の入場行進は参加不可

 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、国際オリンピック委員会(IOC)は19日、7月26日に予定されているパリ五輪の開会式で、ロシアと、その同盟国ベラルーシ出身の選手について、入場行進に参加させない方針を発表した。選手個人の出場で、選手団に所属しないことが理由だという。ただ、何かしらの形で開会式には出席する見通しで、閉会式に関しては今後判断する。

 両国出身の選手は、ウクライナ侵攻を容認していないなどの一定条件を満たせば、個人の中立選手(AIN)としてパリ五輪への参加が認められている。メダルを獲得した場合、表彰式では出身国の国旗や国歌ではなく、AINの旗と曲が使われる予定。

00:34(キーウ19日17:34)

フィンランド、約49億円の資金提供表明

 ロシアによるウクライナ侵攻で、フィンランドのハッカネン国防相は19日、各国から資金を集めてウクライナに弾薬を送るというチェコ主導の計画に3千万ユーロ(約49億2千万円)の資金を提供すると発表した。ハッカネン氏はチェコ側と協議した結果、決断したとウクライナメディアの「ウクライナ・プラウダ」が伝えた。

■■■3月19日(日本時間)■■■

21:15(ワシントン08:15)

ロシアの大統領選は「非民主的」 米国務長官が声明

 ブリンケン米国務長官は19日、プーチン大統領が9割近い得票で通算5選を決めたロシアの大統領選について、「非民主的だ」と非難する声明を出した。

 ブリンケン氏は今回の大統領選が「個人の意見に対する激しい弾圧と、事実上すべての反政府勢力が投獄されたり、死亡したり、亡命したりした環境下で行われた」と指摘。ロシア政府は、民主的な手続きと法の支配を求めるグループを社会から排除し、信頼できる国際機関を投票の監視に招かなかったことなどから、「非民主的としか言いようがない」と述べた。

 ロシアはウクライナに侵攻を始めて以来、言論を弾圧し、「独立メディアや市民社会に脅迫、暴力、検閲を深めることで、国民が残忍な戦争を支持しているという幻想を演出しようとしてきた」とも指摘。一方的に占領しているウクライナの一部でも「偽りの大統領選」を強行したことに言及し、「違法な領有権の主張を押し通すための露骨なプロパガンダ」だと非難した。

20:40(ラムシュタイン12:40)

ドイツ、ウクライナに約800億円規模の追加軍事支援

 ドイツのピストリウス国防相は19日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに5億ユーロ(約815億円)規模の追加の軍事支援を行うと発表した。予算不足の米国からの軍事支援の縮小などを受け、武器不足に陥っているウクライナへの支援を急ぐ。

 提供するのは、独連邦軍が保有する1万発の弾薬、歩兵用の装甲車両100台、輸送車両100台など。ピストリウス氏は記者団に、弾薬について「すぐに提供する」と強調した。

 このほか、各国から資金を集めて約80万発の砲弾をウクライナに送るチェコ主導の計画を支援するため、このうち18万発分の資金を供与する。砲弾の提供は今夏に始まる見通しという。これとは別に、ドイツとして155ミリ砲弾1万発を調達し、ウクライナに供与することも明らかにした。

 ピストリウス氏は「ウクライナが最も緊急に必要としているものを提供して支援する」と語った。

 ドイツのラムシュタイン米空軍基地ではこの日、約50カ国の国防相らが参加してウクライナの支援会合が開かれており、それにあわせて発表した。

19:48(モスクワ13:48)

ロシア軍、ドネツク州の村を占領か

 ロシア国防省は19日、ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州のオルリウカを占領したと発表した。ロイター通信が報じた。

 オルリウカは、2月にロシア軍が制圧した同州の激戦地アウジーイウカの数キロ西に位置する村。ロイターによると、ウクライナ参謀本部は19日朝、ロシア軍によるオルリウカなどへの攻撃を、ウクライナ軍が撃退したと報告していたという。

18:49(サンクトペテルブルク12:49)

ロシア、海軍総司令官を更迭か

 ロシア国営タス通信は19日、サンクトペテルブルク郊外で行われた式典で、北方艦隊の司令官だったアレクサンドル・モイセエフ提督が「海軍総司令官代理」と紹介されたと伝えた。事実上、ロシア海軍の総司令官交代を発表した形だ。総司令官だったニコライ・エフメノフ氏の処遇については触れられなかった。

 総司令官の人事については、ロシア政府は公式に発表していないが、ロシアメディアなどが今月、エフメノフ氏が辞任し、モイセエフ氏が後任に就くと報道。ウクライナ軍の攻撃で黒海艦隊の艦船に被害が出た責任で更迭されたとの見方が浮上していた。

18:22(モスクワ12:22)

ロシア、国境の町の子ども9千人避難へ

 ウクライナとの国境沿いにあ…

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