旧統一教会の請求棄却 テレビ番組での弁護士ら発言めぐり 東京地裁

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 テレビでの発言で名誉を傷つけられたとして、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が、読売テレビの情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」に出演した紀藤正樹弁護士と同社に2200万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁(堂薗幹一郎裁判長)は13日、請求を棄却する判決を言い渡した。

 判決によると、紀藤弁護士は2022年7月、番組で教団の分派について「お金集めのためには何でもする」「お金がないから信者に売春させていた」などと発言。教団側は「発言は事実ではない。反道徳的な犯罪を信者にさせているという印象を与える」として提訴した。

 判決は、発言は教団の活動を違法と認定した裁判例や、長年の救済活動の経験などに基づいている、と指摘。紀藤弁護士が相談者から受け取り、「売春」発言の根拠になったメールなどの資料を「内容が詳細で迫真性に富む」と評価し、「真実である蓋然(がいぜん)性が高い」と判断した。

 紀藤弁護士側が訴訟で相談者を明らかにしなかったため、「真実と認定することまではできない」としつつ、「真実と信じたことには相当な理由がある」と結論づけた。

 教団は「証拠を無視した判決結果には、大変遺憾であると言わざるを得ない」とコメントした。

 教団は、日本テレビの情報番組「スッキリ」に出演した有田芳生・元参院議員の「反社会的集団だと警察庁も認めている」という発言についても有田氏と同社を提訴したが、東京地裁(荒谷謙介裁判長)は12日、「発言に違法性はない」として請求を棄却した。

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