「未知の成分」は「プベルル酸」? 小林製薬、会見前に厚労省に報告

有料記事「紅麴」サプリ問題

【動画】紅麹サプリメント問題で小林製薬が会見
[PR]

 小林製薬大阪市)の紅麴(こうじ)原料を使ったサプリメントが原因と疑われる健康被害が多発している問題で、同社の小林章浩社長らが29日午後、大阪市内で会見を開き陳謝した。また、厚生労働省は同日、一部の原料やサプリから見つかった「未知の成分」は青カビがつくる「プベルル酸」の可能性が高いと、同社から報告を受けたと発表した。

 同社はこの日午前、関連の疑われる死者が新たに1人増え、5人になったと発表した。小林氏は会見冒頭に「深刻な社会問題を招いてしまったことを深くおわびいたします」と陳謝した。一連の問題の責任をとって辞任することについては、「今のところ考えておりません」と否定した。

 また、厚生労働省は同日、小林製薬が同省に対して「未知の成分」は青カビから発生する「プベルル酸」の可能性が高いと28日に報告していたと発表した。

 同省によると、同社が健康被害のあった製品のロットを調べたところ、プベルル酸が含まれており、国立医薬品食品衛生研究所も確認したという。

 プベルル酸は青カビからつくられる天然の化合物で、抗生物質としての特性があり、「毒性は非常に高い」という。

 同社によると、25日深夜に、この物質だと判断できる結果を得たという。ただ、人体への影響は「仮説もまだ立てられていない」状況で、同社のサプリ「紅麹(こうじ)コレステヘルプ」を摂取した人たちが訴えている腎疾患などとの因果関係も不明としている。

厚労省などは、動物実験などでこの物質の毒性を評価していく。健康被害の原因について、プベルル酸やその他の物質の可能性も含め慎重に調べていく方針だ。

 また、会見では、亡くなった…

この記事は有料記事です。残り389文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【秋トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら